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売上高は14%増の126億5100万円 日本タングステン


経常利益は11億500万円

タングステン、モリブデンメーカーの日本タングステン㈱(福岡市博多区美野島1丁目、後藤信志社長)の2019年3月期決算は、売上高が前期比14%増の126億5100万円、経常利益が同12・7%増の11億500万円の増収増益だった。
注力市場をターゲットとした積極的なPRや海外市場を含む新規拡販活動などを強化し、機械部品事業、電機部品事業ともに主力商品が好調に推移。売上高増加に加え、品質・生産性の向上、工程内不具合の削減などによるコスト対策を強化し営業利益は前期比36・2%増の10億2900万円だった。
機械部品事業は、主力の衛生用品関連「NTダイカッター」が生産体制の強化と新技術の提案により国内外市場で好調に推移。そのほか、液晶・電池関連の治工具製品は、中国向けの需要が想定より大幅に増加した。その結果、同事業の売上高は前期比16・6%増の72億7000万円、営業利益は同9%増の10億3900万円だった。
電機部品事業は、自動車関連のEV用接点製品が北米や中国向けのEV自動車市場の拡大により増収。タングステンワイヤー製品はカテーテル用などの医療関連が好調だった。結果、同事業では売上高は前期比10・2%増の54億2100万円、営業利益は同93・6%増の5億4500万円だった。今期は液晶関連の治工具製品やハードディスクドライブ(HDD)用磁気ヘッド基板の受注が一服し、機械装置や半導体関連も需要減少傾向にあるため、売上高は2%減の124億円、経常利益は同8・6%減の10億1000万円の減収減益を見込んでいる。

2019年6月4日発行