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生活習慣病予防プログラムの実証実験 東京のデジタルガレージとWelby


健康・医療情報の記録アプリ活用

インターネット関連事業の㈱デジタルガレージ(東京都渋谷区、林郁社長)と、デジタルヘルスソリューションの㈱Welby(東京都中央区、比木武社長)は4月から、福岡市で健康・医療情報の記録アプリを用いた生活習慣病予防プログラムを実証実験している。
2社は、2018年に資本提携し、ブロックチェーンやAIなどのIT技術を活用したPHR(患者が自らの健康・医療情報を収集しクラウド上に一元的に保存するしくみ)サービスの共同開発を進めている。今回の実証実験では、糖尿病、高血圧などの生活習慣病全般患者や生活習慣病予備軍の自己管理支援アプリ「Welby マイカルテ」を、医療法人海陽会まえだクリニック(福岡市東区香椎照葉)と医療法人おおはし内科循環器内科医院(同市南区大橋団地)の協力を得て生活習慣病患などへ提供する。アプリを使うと、スマートフォンなどで撮影した食事画像や食事内容のテキストからAI技術により栄養成分や栄養バランスのデータ解析を行い、血圧・体温などのデータと合わせて患者・医療機関で共有が可能。医療従事者による食事指導などのサポートに活用し、利用者の健康意識と行動の変容に対する効果を検証する。今回の結果は、今後食事指導支援のアドバイスが自動的に患者に対して提供されるしくみづくりや、医師や疾患に関わる専門職による食事療法や健康改善の支援につなげていく。また、今後福岡市内の医療機関で実証の協力先を引き続き募集するという。期間は約4か月で、50症例程度の検証を見込んでいる。
同実証実験は、福岡市と福岡地域戦略推進協議会が取り組んでいる「福岡ヘルス・ラボ」において、2018年度効果認証型採択事業に選定され、実施しているもの。

2019年5月21日発行