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ムーンスター
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本村 郁
㈱ムーンスター 社長
もとむら・かおる/久留米市出身、1946年1月8日生まれの62歳。九州大学経済学部を卒業後、70年4月に月星ゴム㈱(現㈱ムーンスター)に入社。01年9月執行役員綜合企画・マーケティング担当、02年9月取締役、05年7月常務などを経て、06年7月社長に就任した。趣味は野球観戦と映画鑑賞
世界基準の技術力で“お客様の足の快適”を約束
原点回帰を掲げ、ブランディングの強化を図る㈱ムーンスターは、今年、トウモロコシや竹、ヤシの実などのバイオマス素材を採用した「環境に優しい」新商品を続々と投入。その他にも防汚機能を持つテフロンや体へのけり出しを楽にして歩行をサポートする高反発スポンジ、水に浮くほどの軽量化など独自技術を駆使したオリジナル商品を開発している。「価格競争に走るのではなく、当社の技術力が付加価値として選ばれるような勝負をしたい」と力強く語る本村社長。08年6月期決算は、各種メディアでの販促が奏功し、売上高が422億円の前期比2.0%増。収益面では、退職金制度の改正を進めてきたものの、実施時期がずれたことなどから経常損失6億円弱の赤字となった。「9月に制度改正が完了したので今期は黒字転換する見通し。引き続き、売上高の維持、利益確保、在庫削減を推し進める」と意気込みを語る。
国内消費が冷え込む一方で、海外事業は好調に推移。現在中国で20店舗を展開しているが、今後は地域代理店による拡大を図り、卸売に力を入れる方針だ。また、米国では7月からノードストローム全100店舗と契約し、取引先が450店舗となった。「国内よりも販売価格を高めに設定しているが、人口に比例して富裕層が多いので確実に需要が見込める。中国・アメリカでの成功を足掛かりにヨーロッパ進出も視野に入れている」とし、世界基準の技術力で、さらなる高みを目指す。
DATA
〔所在地〕〒830-8622 福岡県久留米市白山町60
〔TEL〕0942-33-1111
〔創業〕1873年10月
〔設立〕1931年2月
〔資本金〕13億円
〔事業内容〕各種履物、ゴム製品・皮革製品の製造販売
〔従業員〕1040人(08年6月期)
〔売上高〕422億円(08年6月期)
〔事業所〕東京本社、大阪支社、佐賀工場 (営業拠点)北海道1、東北3、関東7、中部2、関西2、中国3、九州1、ほか
〔関連会社〕㈱テクノ月星、㈱ツインスター、明信倉庫㈱、青島月星鞋業有限公司、ほか
(ふくおか経済2008年11月号FACE)