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国際物流事業拡大へUAE・ドバイに事務所開設 西日本鉄道


中東・アフリカ市場への足がかりに

西日本鉄道㈱(福岡市中央区天神1丁目、倉富純男社長)は2月6日、アラブ首長国連邦(UAE)第2の中心都市、ドバイに事務所を開設した。
同社は2025年のグループ将来ビジョンにおいて、国際物流事業のネットワークを世界35カ国・地域130都市まで拡大する目標を掲げ、現中期経営計画でもその拡大に取り組んでいる。ドバイはペルシア湾沿岸に位置し中東における貿易の主要拠点であることに加え、アフリカの北部、東部、南部の国々との結び付きが強いことから、事務所開設で中東・アフリカ市場への足がかりとする。
同事務所は、英国現地法人(NNR Global Logistics UK Ltd.)の管理下とし、従業員1人を派遣。ドバイの現地企業やアフリカと取引のある企業の事業内容などを情報収集し、今後の国際物流事業の拡大に生かす。なお、今回の新設で、同事業における海外拠点は28カ国・地域115都市となった。同社では「ドバイ事務所を拠点に中東やアフリカの事業を取り込むとともに、さらなるネットワーク拡充に努めていく」と話している。
同社では、国際物流事業を含む物流業の営業収益を2017年度の891億円から2025年までに約2000億円に拡大することを目指している。来年度以降にはイタリアとブラジルでの現地法人化を計画。また、事業基盤を強化するため他企業との提携やM&Aを推進するほか、航空宇宙産業関連や電気自動車関連の輸送、中国―ヨーロッパ区間の鉄道輸送や東南アジアでのクロスボーダートラック輸送といった新たな需要、輸送手段の導入を検討するなど、収益拡大を図る方針。

2019年2月19日発行