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博多区千代2丁目に6階建て新棟を建設 木村病院


急性期、回復期機能を拡充

社会医療法人社団至誠会木村病院(福岡市博多区千代2丁目、木村寛理事長)は3月、同所の現病棟北側に6階建ての新棟を着工する。完成は来年8月を予定。
同院は開業以来の救急医療、外科系病院として急性期医療供給体制を整備するとともに消化器系などの内科疾患の診療にも従事してきた。新棟建設で消化器内視鏡センターの機器設備の拡充や緩和ケア病棟の増床で「診断から終末期までのがん治療病院」(木村理事長)を志向する。また、回復期リハビリ病棟や地域包括ケア病棟の増床と通所リハビリ施設の拡充で地域包括ケアへの貢献を目指す。
同病院の敷地面積は3210㎡で、うち新棟の建築面積は852㎡。鉄筋コンクリート造り建物の延べ床面積は4148㎡。1階は受付や外来、放射線科など。2階には既存棟4階から移転する回復期リハビリ病棟30床、3階は既存棟5、6階から移る緩和ケア病棟19床、4階は一般病棟24床、5階は既存棟2階から移る手術室などとなる。6階が屋上の設備スペース。
新棟の建設に伴い、既存棟も一部改修しフロア構成を再編する。1階はMRIやCT、X線などの放射線科など。同階の健診ブースについては拡充し健診センターとなる。2階は消化器センターや医局など。3階は地域包括ケア病棟(24床に増床)。4階は一般病棟24床、5階は通所、外来、入院リハビリテーションを設ける。新棟完成で一般病棟が48床、地域包括ケア病棟が24床、回復期リハビリ病棟が30床、緩和ケア病棟が19床の計121床となる。外構工事などの全体の完成は21年6月を予定する。木村理事長は「高齢化社会に対応可能な救急病院として存在感を示していきたい」と話している。
同院は木村理事長の父、豊氏が1961年木村外科医院(19床)として開業し、73年木村外科病院、2004年木村病院に院名を変更した。81年医療法人設立。90年の特定医療法人を経て、2009年に社会医療法人に組織変更。1999年に福岡市で2番目となる緩和ケア病棟、2013年に回復期リハビリ病棟を開設している。
木村理事長は福岡市博多区出身。1961年1月24日生まれの58歳。久留米大学医学部卒。九州大学病院や癌研究会附属病院、原三信病院などを経て、98年から木村病院に勤務。趣味はテニス。

2019年2月13日発行