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本社事務所を国登録有形文化財建屋に移転 信号電材


来年3月めど 煉瓦造切妻

交通信号器材、車両用交通信号灯器などの信号電材㈱(大牟田市新港町、糸永康平社長)は来年3月めど、同町内に本社事務所を移転する。
同本社工場に隣接し、2000年12月に国登録有形文化財となった「サンデン社屋」(旧三池炭鉱専用鉄道用の旧変電所)跡。同所を買収し文化遺産を継承していくとともに、現事務所は工場の組み立てラインとして稼働させ、生産ライン拡充を図るもの。同建屋が完成したのは1909年頃。煉瓦造平屋建て、建築面積462㎡。規模がほぼ等しい煉瓦造切妻平屋の建屋が2棟並列し、妻面にバラ窓風の開口部を設け、側面には窓台に砂岩を用いたアーチ形窓が並ぶ。
現在、改修工事に入っており、外壁は耐震性を高め、屋内は全面改装する。2棟の建屋は事務所空間と会議室、応接室、オープンスペースに分け、入り口は信号機をディスプレイし、開けた事務所空間を目指す。本社在籍スタッフは約80人。糸永社長は「大牟田の文化遺産を継承し、大牟田をより知っていただくきっかけになれば。また、オフィス内はフリーアドレスを導入するなどIT化を推進し、歴史ある社屋で最新のオフィス環境をつくり、大牟田からさまざまなことを発信していきたい」と話している。

2018年12月11日発行