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フランスの現地物流企業を買収 西日本鉄道


ネットワーク拡大と新分野のノウハウ吸収

西日本鉄道㈱(福岡市中央区天神1丁目、倉富純男社長)は、フランスの現地物流企業、グローバル スター インターナショナル社(以下GSI社、本社・ロワシー・アン・フランス)の株式を100%取得し子会社化、社名を「NNR グローバル ロジスティックス SAS」に改称し、10月9日から営業を開始した。
同社では「にしてつグループまち夢ビジョン 2025」において、国際物流事業のネットワークを現在の世界27カ国・地域113都市から世界35カ国・地域130都市まで拡大する目標を掲げ、現中期経営計画でもその拡大に取り組んでいる。今回買収したGSI社は、パリのシャルル・ド・ゴール空港近くの本社のほか、港湾都市のル・アーブル、マルセイユに支店を置き、航空輸送や海上輸送を主力に事業を展開。また、機械類や電気電子機器などのほか、西鉄グループではこれまで取り扱いの少なかった、ファッション関連や石油プラント関連、生鮮品なども取り扱っており、買収によってネットワークを拡大するとともに、新たな分野の取り扱いノウハウを吸収し強化を図る。
買収したGSI社は1998年12月設立。資本金は20万EUR(日本円で約2600万円相当)。従業員は46人(今年1月時点)。航空・海上・陸送貨物の利用運送事業、通関業を展開し、2017年度は営業収益が日本円で約34億円、営業利益が同約3000万円だった。

25年度までに物流業の営業収益約2000億円目標

また、同社は、国際物流事業を含む物流業の営業収益を2017年度の891億円から2025年までに約2000億円に拡大することを目指している。
国際物流事業において今年12月までにアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに駐在事務所を開設し、中東・アフリカ市場への足がかりとするほか、来年度以降にイタリアとブラジルでの現地法人化を目指す。また、事業基盤を強化するため他企業との提携やM&Aを推進する。このほか、航空宇宙産業関連や電気自動車関連の輸送、中国―ヨーロッパ区間の鉄道輸送や東南アジアでのクロスボーダートラック輸送といった新たな需要、輸送手段の導入を検討するなど、収益拡大を図っていく方針。

2018年11月13日発行