㈱南福岡自動車学校

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科学的安全運転研究の新会社設立、企業向け研修を強化

（写真）「ASSIST」のモニタリング画面

九州トップクラスの年間約5000人の卒業生を輩出する㈱南福岡自動車学校。最大の特徴は、人間の運転行動と交通事故の関係を科学的、心理学的根拠に基づき解明した「KM理論」による運転教育だ。個々の運転適性を数値化されたデータで提示。「5分割マルチビデオ車（特許第4144480号）」といった同社独自の機器を使って、運転者は客観的に運転時の課題・注意点をチェックしながら学べる。
同社ではこれらの教育ノウハウを企業向けの安全運転研修に生かす。
同社の研修を取り入れているのは医療系メーカー、商社、食品、電気・通信、運送、不動産会社、または諸官庁など各方面に広がっており、受講者数は年間で延べ約2000人（200社）。現在もその数は右肩上がりで増え続けている。実際に研修を受けた企業では、交通事故件数がゼロになったり、また事故減少で保険料負担が7割以上も減少するなど劇的な効果が表れている。
これらの実績を受けて、この春には企業向け安全運転研修に特化した新会社「事故なき社会㈱」を設立。東京にもオフィスを開設し、首都圏での企業向け安全運転研修ビジネスを開始する。また、「KM理論」提唱者の松永勝也九州大学名誉教授を取締役に迎えて連携を強化し、今後さらなる研究を進めて新しい安全運転教育ツールを世に送り出す考えだ。
その第1弾として、「KM理論」に基づく運転適性検査のWEB版を制作。続けて、安全運転管理評価システム「ASSIST」を近く商品化させる。「ASSIST」は専用機器を車に載せて、ドライバーの運転行動を測定し、そのデータを同じく専用のソフトウェアで自動的に解析するシステム。企業における業務中の運転の安全性が評価できるため、事故が起こる前に潜在的なリスクを顕在化できるほか、研修受講後の効果検証の装置としても期待されている。
新会社では企業向け研修、ツール開発と同時に啓発活動も積極展開していく予定で、企業経営者や管理者向けに昨年初開催した100人規模の大型セミナーを今年も計画している。
「世の中から交通事故を無くす」と語る江上喜朗社長。大きな目標に向けた戦略が動き出した。

来場者で満席となった昨年開催のセミナー会場

企業DATA
所在地　〒816-0952 大野城市下大利3-2-20
ＴＥＬ　092-581-2231
ＦＡＸ　092-571-3223
※研修に関する問い合わせは交通安全教育センター・宮崎、堀まで
ＵＲＬ　http://www.mfds.co.jp　http://www.anzenkyouiku.jp
創業　1956年2月
設立　1962年6月
資本金　1,000万円
事業内容　福岡県公安委員会指定の 自動車学校
年商　10億9000万円（11年5月時点）
代表者　江上 喜朗
従業員　103人

（ふくおか経済EX2012年）