㈱森鐵工所

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森　春樹

㈱森鐵工所 社長

もり・はるき／1954年9月6日生まれの58歳、横浜国立大学経営学部経営学科卒業後伊藤忠商事に入社。82年退社し森鐵工所に入社。07年12月4代目社長に就任。営業を一手に引き受けた90年以降は海外進出で市場を拡大した。趣味はゴルフ、テニス

タイヤ成型に着手、
グローバル・ニッチ・トップに一段の強み

タイヤ成型ドラムの世界市場で約４割を占め、グローバル・ニッチのトップ企業に躍進を遂げてきた㈱森鐵工所。多種多様のドラムと３０万回の成型にも耐えられる耐久性などで多数の特許をもつ同社の製造技術の歴史は、７０年にもおよび、現在、世界タイヤメーカー４０カ国以上に輸出している。
これまで成型ドラムの製造に主眼を置いてきた同社だが、近年のアジア中堅タイヤメーカーの台頭に伴い、このほど、ドラムを回すモーターやシャフトを一体化した成型機そのものの製造に着手した。同社をグローバル企業へと育て上げた森社長は「新たな分野だが当社の技術ノウハウがあれば、世界相手に勝負できる」と将来の布石を打ち続ける。約５億円を投じ生産ラインの増強を図った本社工場は、ＣＡＤを駆使した大型マシニングセンターや切削加工の大型ＮＣ旋盤、溶接ロボットなど最新鋭の機器をそろえ、事業領域を広げた生産力拡大への基盤をつくる。
また、省力化を推し進める一方で、技術継承への人材確保と育成にも余念がない。人事・組織コンサル会社を入れ、次世代リーダー格の育成や評価制度を導入。「人は財産」と言い切る森社長は、高い能力と強固で真摯な信念をもつリーダーが率いれば、企業は躍進するという好例を自ら示しているのだ。

ＤＡＴＡ
所在地／〒830-0049 久留米市大石町18番地
TEL／0942-35-1266
創業／1905年6月
設立／1934年6月11日
資本金／2,012万円
事業内容／タイヤ成型ドラム製造販売
従業員／47人
売上高／9億円（2011年度）
製造拠点／本社工場

（ふくおか経済 2012年11月号FACE）