ゼオライト㈱

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技術と理念の継承で永続企業への歩み着々と

ホテル、病院、大型商業施設、工場など実に1000カ所以上に創水プラントを導入する九州トップの水処理プラントメーカー。高い技術力を強みに、着々と事業を拡大。現在は後継人材の育成をはじめ、永続企業へ向けた組織力の強化に努めている。

高い技術力強みに全国展開を加速

九州を代表する水処理プラントメーカーとして、顧客の事業ニーズや水質環境に応じたソリューション事業を展開。水資源の有効活用はもちろん、水道コストの削減という企業経営における経済的メリットも提供し続け、近年は営業強化や顧客からの紹介や引き合い数の増加に伴い、事業エリアは九州に留まらず、関西、首都圏へと拡大している。
その好調な展開を支えているのが、工学博士である河村恭輔会長が築き上げ、継承し続けてきた高い技術力だ。それを裏付けるように、昨年4月には鹿島建設九州支店と九電工と共同で考案した新たな水処理システムが、衛生工学分野の名誉ある学会賞「空気調和・衛生工学会の振興賞技術振興賞」を受賞。技術集団としてのゼオライトの名声を広く伝えることとなった。

徹底した品質管理と高効率な生産体制のもと、月産24万リットルのミネラルウォーターを製造

わかみず工場を本社前に移転

事業の拡張・広域化が進む中で不可欠なのが、生産能力の増強と高効率な生産体制の構築だ。昨年11月には手狭になっていたプラント組み立て工場を本社北側に新設したのに加え、今年1月には本社南側に宅配ミネラルウォーター「わかみず」の製造拠点も移設。特に「わかみず」はオートメーション化された3ガロン（約11.3リットル）タイプの充填機を新たに導入したことで、最大生産能力は旧工場の約2倍に相当する月産24万リットルへと拡大。さらに製造拠点が本社の目の前に移ったことで管理や組織内のコミュニケーションも容易となるなど、以前に比べて業務面の効率は飛躍的に向上している。
一方、主力のプラント製造部門は、ホテルや大学などの教育機関、百貨店などを中心に今期だけでも全国で20件の大型案件が進行するなど好調に推移している。また、メンテナンス部門も、水量や水質の状況を確認できる最新鋭の遠隔監視システムの導入や、専門スタッフによる迅速な現場対応力など、24時間365日、安心・安全を届ける万全な保守管理体制が支持され、他社からの切り替え需要が年々増加。今や製造部門の付帯事業としての位置付けではなく、同部門に並ぶ収益の柱として成長している。
そして何より勤勉で誠実なスタッフの人柄に対する高い評価もまた、「選ばれ続ける会社」としての地位を確立する上で、大きな後押しとなっていることも確かだ。

矢野明香課長（左）はじめ、若い女性スタッフが活躍する「わかみず事業部」

トップ交代見据え強固な組織づくりに注力

河村社長は、すでに45期を迎える2015年にトップ交代を明言している。近年掲げてきた「家業から企業への脱皮」、そして「次世代を担う後継者の育成」は、まさに企業が永続的に発展していくためには必ず直面する課題。そのため同社は、理念や技術の継承、さらに幹部クラスを対象とした経営マネジメント力の向上に主眼を置いた社員教育、それに業界に精通する外部ブレーンを活用した内部体制の強化に力を入れている。
「トップ交代を早くから明言しているからこそ芽生える自覚。少しずつではあるが後継人材の確実な成長を感じている」とこれまでの取り組みがもたらした効果に手応えを感じている河村社長。次のステージに向けた強固な組織づくりは着々と進んでいるようだ。

創業以来二人三脚で歩んできた河村恭輔会長と河村勝美社長

〈企業DATA〉
所在地　〒812-0893 福岡市博多区那珂5-1-11
ＴＥＬ　092-441-0793
ＦＡＸ　092-441-0796
ＵＲＬ　http://www.zeolite.co.jp/
創業　1969年11月
設立　1970年8月
資本金　9,000万円
事業内容　水処理（逆浸透膜処理）プラントの企画・設計・製造とメンテナンス、ＲＯミネラルウォーター「わかみず」の宅配
年商　24億2,100万円（2012年7月期）
従業員　100人
拠点　（営業所）東京、大阪、岡山、熊本、大分、長崎、北九州（工場）プラント組立工場、わかみず工場
関連会社　㈱アクアゼオライト

〈採用情報〉
募集職種　営業系、技術系、メンテナンス系
応募資格　平成26年3月 大学卒業予定（化学・電気・機械工学専攻で資格所有者は優遇）
詳しい採用情報はホームページをご覧ください

（ふくおか経済EX2013年）