FEATURE

ふくおか経済EX 2013

㈱ホークスタウン


高層階に宴会場、飲食施設備えた
「SPACES in the Sky」オープン

高さ143m、35階。ホークスタウンの施設、ヒルトン福岡シーホークは、そのロケーションを最大限に生かし、昨年から今年にかけて高層階を中心としたリニューアルを進めてきた。今後も立地や規模といった、同ホテルならではの特徴を活用した運営を進める考えだ。

地上123m、充実のホテル機

ヒルトン福岡シーホークはリポジショニングの中で、宿泊部門、パブリックスペース、宴会部門の大規模なハード整備を進めている。昨年、高層階のスイートフロア部分を整備したのに続き、今年年初から1、3、5階と最上階34、35階スカイフロアを、利用者が楽しめて使いやすい、今の時代に合った明るい雰囲気の施設にする計画でリニューアルした。
34、35階は、宴会場とダイニングスペースをリニューアル。それに昨年4月「エグゼクティブフロア」として改装した30~33階の客室エリア、35階先端のチャペル「IN THE SKY」と併せ、ひとつのホテルとしてすべての機能を高層階に備えた「SPACES in the Sky」として4月1日にオープンした。

「ヒルトン福岡シーホーク」外観

“福岡で他にない”シーンと眺望生かして

35階は「和」をテーマとしたレストラン・バーとチャペル、34階には福岡市内や海を眺め最大100人を収容できる3つの宴会場とウエルカムスペースをゆったりと設け、リラックスできる空間となる。他のどこにもない、地上123mの空間におけるウエディングや一般宴会、ミーティングなどのシーンとその眺望が最大の特徴だ。
井川社長は「以前はチャペル『IN THE SKY』へのアプローチがダイニングスペースの横を通る形だったが、控室から独立した夕日がとても綺麗に見える通路でつながる形になるので、プライベート感あるウエディングの雰囲気となりさらに良くなるだろう。ダイニングスペース、宴会場が前とはまた全く違う、完成度の高いものに仕上がると思う」と期待を寄せている。

宴会場全般も秋までに改装

3階の神前式場を直線美にこだわった建築様式のデザインにし、福岡では珍しい100人を収容できる、親族以外の参列も可能となった。またガーデンチャペル前のガーデンも英国チェルシーフラワー賞・金賞受賞の庭園デザイナー石原和幸氏監修にて整備し、一部をガーデンが見えるラウンジにし、ガーデンチャペルや神式挙式の参列者がリラックスできるスペースとなる。
1階と5階は夏から秋にかけてリニューアルを進める。1階はコンベンションホール「アルゴス」、「ナビス」も含め、壁紙の変更やカーペットの張り替えなどの改装をするほか、エントランスも一部変更する。3階は壁と床の改装で以前よりも明るく落ち着いた雰囲気になっており、1階、3階の宴会場エリアは波をイメージしたシックでモダンな明るい雰囲気にする。5階のリラクゼーションスペース「ソトコトクラブ」内の中宴会場は外の庭との明るい雰囲気の中、ガーデンパーティーなどもできるアットホームな演出が可能となる。

年内には4階アトリウムも

さらに秋以降には、客室、宴会場に続く第3弾として4階アトリウムの改装も計画、年内には完了するスケジュールで検討を進めており、「内容については詰めの段階に入っている。かなり感じも変わって、今よりもさらに快適な空間になるだろう」(井川社長)という。
時代やマーケットのニーズに合わせて、同ホテルの内容や色付けも変えてきているが、井川社長は「方向感としては、都心シティホテルとは一線を画す。つまりロケーションを生かしてリゾート感を出しつつ、アーバンテイストとも融合させること。見方を変えればさまざまな色合いが出せるだけのスペースを有する、このホテルにしかできないことがある。それがシーホークの大きな特徴でもある」とホテルの方向性を語る。

井川 英治(いがわ・えいじ)社長
1954年1月27日生まれの59歳、愛媛県四国中央市出身、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、77年ジョン・スワイヤー&サンズ Japan Ltd入社、79年㈱大井不動産入社、92年同社社長(現会長)、99年㈱船井財産コンサルタンツ福岡取締役(現任)、06年㈱オー・エイチ・アイ社長(現任)、09年8月㈱ホークスタウン社長

〈企業DATA〉
所在地 〒810-8660 福岡市中央区地行浜2-2-3
TEL 092-844-8111
FAX 092-844-8709
URL http://www.hawkstown.com/
創業・設立 1989年7月
資本金 8,000万円
事業内容 ホテルおよび商業施設の管理・運営
従業員 900人
出先 東京都新宿区西新宿、大阪市北区梅田

(ふくおか経済EX2013年)