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TheFace2013

サンレー


佐久間 庸和

㈱サンレー 社長

さくま・つねかず/北九州市出身。1963年5月10日生まれの50歳。早稲田大学政治経済学部卒。趣味は読書、ガーデニング。東急エージェンシーを経て89年に冠婚葬祭大手㈱サンレー入社。01年社長。08年より北陸大学未来創造学部客員教授。12年2月第2回孔子文化賞受賞。昨年からは北九州門司のミャンマー式寺院「世界平和パゴダ」の再建復興をサポート。「北九州から世界へ発信する平和のシンボルに」と力を込める

相次ぐイノベーション、新たなインフラ企業に

10月2日、同社55番目の紫雲閣「霧ヶ丘紫雲閣」がオープンした。葬儀会館には見えない内装で、中でも家族控室は“家”を思わせる。「自宅のようなスペースで最後のお別れができる新たな家族葬を提案したい」と意気込む。
実は「霧ヶ丘紫雲閣」ではもう一つの新たな取り組みを実施している。出棺時における霊柩車のクラクションに代わる「禮鐘」がそうだ。騒音問題の解決にもつながり、何より「セレモニーホールはあの世への旅立ちの港。最後を見送る船出の鐘であるべき」との思いが込められ、今後既存の紫雲閣へ随時導入予定だ。元々、日本の葬儀会館は同社の「小倉紫雲閣」が最初。業界初のイノベーションがまたひとつ「紫雲閣」から始まることになる。
新しい試みは葬祭業に止まらない。昨年参入した介護事業では、有料老人ホーム「隣人館」の2、3拠点目を来年北九州市内に新設。同7月には婚礼事業で培ったノウハウで高齢者向けに宅食事業も開始する計画だ。さらには、身寄りが無い故人への樹木葬のための霊園「鎮魂の森」も福岡県内で構想している。これらはいずれも手頃な価格に設定し「誰もが利用できるようにする」という。不可欠な住まい(死後も含めた)と食の提供で、今までにないインフラ企業を目指す。

 

DATA
所在地/〒802-0022 北九州市小倉北区上富野3-2-8
TEL/093-551-3030
創業/1966年11月
設立/1974年2月
資本金/3億9,750万円
事業内容/冠婚葬祭業全般(「松柏園ホテル」、結婚式場「ヴィラルーチェ」、「マリエールオークパイン」、葬祭会館「紫雲閣」、「サンレーグランドホテル」など)、介護事業「隣人館」
売上高/192億円(2012年度実績)
グループ従業員/約1,600人
出先/(結婚式場)福岡2、北陸2、大分2、宮崎、沖縄 (葬祭場)福岡30、北陸10、大分5、宮崎4、沖縄6
関連会社/㈱ハートピア、㈱クリーンサンジュウ、㈱オラシオン

http://www.sun-ray.co.jp

(ふくおか経済2013年11月号FACE)