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TheFace2013

マリンハイドロテック


井手 敏文

マリンハイドロテック社長

いで・としふみ/長崎県西彼杵郡長与町出身。1955年8月9日生まれの58歳。同志社大学商学部卒。長崎海星高校時代は3年連続甲子園出場し、2年連続レギュラーで出場。1979年、内田油圧船用機会㈱(現マリンハイドロテック㈱)に入社し、07年に代表取締役社長就任。座右の銘は率先垂範

国内外でメンテナンス体制を強化

漁船用ウインチで国内シェア70%以上を占める、船舶用油圧装置設計・製造のマリンハイドロテック㈱。今年3月に中国・青島市で製造工場を稼働した同社は、来年3月完成を目指し、千葉県銚子市と台湾の高雄市に船舶のメンテナンス工場を建設している。
同社では機械を導入した新規顧客に対するメンテナンス体制を強化するため、宮城県石巻市、静岡県焼津市などにメンテナンス工場を近年整備しており、銚子工場が完成すれば、国内の主要漁港の整備はほぼ完了。井手社長は「現在は国内、海外から新造船用機器の需要が増えているが、数年後には落ち込む。それまでに収益性が高いメンテナンス事業の底上げに取り組んでいく」と、今後の事業戦略を明かす。
また、海外では現地代理店が同社顧客のメンテナンスを手がけているが、台湾の高雄工場を拠点に、今後は海外でのメンテナンス事業も強化していく。「海外の顧客から現地化を希望する声が多かった。日本から熟練工を派遣し、現地採用するスタッフに技術を学ばせ、将来的には他地域にも進出したい」と展望を話す井手社長。製造からアフターメンテナンスまでを一貫して提供する強みに磨きをかけていく。

DATA
所在地/〒810-0075 福岡市中央区港3-50-1
TEL/092-711-1110
創業/1962年7月
設立/1971年12月
資本金/6,000万円
事業内容/船舶用油圧システムの設計・油圧装置の製造
従業員/約130人
www.mhtc.co.jp

(ふくおか経済 2013年11月号FACE)