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フランスに建設していた日本庭園が完成  別府梢風園    海外に日本文化を発信


 今年12月に創業50周年を迎える造園工事業の株式会社別府梢風園(福岡市東区青葉1丁目、別府壽信社長)は9月末、フランスの首都パリから車で30分ほどの距離にあるラ・セル=サン=クルー市のラ・セル城内に建設していた日本庭園を完成させた。
 外交や社交の場として日本庭園を造りたいというフランスの方針から、在フランス日本大使館が同社に造園を依頼し、建設したもの。ラ・セル城は現在、フランス外務省が所有している。敷地面積は約600平方m。庭園内に池や水を用いずに石や砂利で山水の風景を表現する「枯山水」様式で造園した。左側を「清浄の庭」、右側を「無現の庭」と題し、左右で雰囲気の異なる庭園を造り、中央には、17世紀のフランスで造られた岩組の洞窟を設置したことが特徴。別府社長は「日本庭園の完成をきっかけに、その文化や歴史を海外に発信していければ」と話している。
 同社は1965年創業。これまでに中国のほか、南フランスのモナコ公国で欧州初の日本庭園を手掛けるなど、国内外での施工実績を持つ。資本金8500万円。従業員数は約20人。