㈱チヨダ

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積極的な新規事業で高いシナジー効果を

職場や働く人の快適環境をサポートする企業ユニフォームの九州トップディーラー。今春からはクリーニング事業をスタートさせるなど、付加価値の高い新規ビジネスにも積極的に取り組み、既存事業との高い相乗効果を生み出している。

高付加価値なクリーニング店を出店

4月2日、福岡市南区若久6丁目の通称若久通沿いに、初のクリーニング店「Cleaning & Cloak SAKURA.」がオープン。店内はカウンターを含め高級感のある落ち着いた空間となっており、 “おもてなし”に満ちた上質な雰囲気を感じさせる。
今回のクリーニング店の出店は、個人客の新たな開拓はもちろん、長年企業ユニフォームの専門ディーラーとして多くの法人顧客を持つ同社にとって、既存事業の付加価値を高める新たな切り口としても期待を寄せる。その大きなポイントが、独自に保有するストックヤードを活用し、企業制服などの長期管理を行うサービスだ。特に法人需要の場合、季節毎に切り替えるユニフォームを、クリーニング後も、そのまま次の着用シーズンまで預かってもらえれば、管理の煩雑さだけでなくセキュリティ面のメリットも大きい。
また今後力を入れていくレンタル事業においても、クリーニングとストック機能を独自に保有している点は大きな強みとなる。さらに同店では福岡市中央区・南区エリアを中心に自宅や職場への集荷・宅配も行う予定で、白衣などの納入で取引のある老健・介護施設とも提携しデリバリーサービスを強化することにより、メディカル分野におけるシェア拡大への足掛かりとする。

営業体制の刷新で高まる機動力

一方のユニフォーム納入を主軸とした既存事業においては、今期から営業部門のより高いパフォーマンスをバックアップする管理部を新設。これまで営業スタッフが行ってきた商材の受発注などの管理業務の一切を担うことで、営業部門の負担軽減を図った。これにより事務服や作業服といった一般ユニフォームを扱うセクションと、医療・福祉分野向けの白衣などを専門に扱うセクションとに分割するといった、商品、業種に応じたきめ細かな営業・フォロー体制を構築。営業部隊の機動力は以前にもまして高まっている。
加えて5月からは企業制服などに入れるネーム刺繍や裾上げなどの補正業務を完全内製化する体制も整い、受注から納期までの大幅な短縮を図ることにより、CSのさらなる向上を目指す。

ネット通販事業が本格化

3月にはネット通販を主業務とする子会社㈱さくらユニフォームを設立した同社。「女性目線できめ細やかな対応」を実現すべく、スタッフは山口恵里奈社長をはじめ、すべて女性で構成した。新会社では事務服などのオフィスウェアや作業着などを販売する専用のショッピングモールを運営するほか、近い将来にはネット通販とリンクさせた実店舗を天神や博多駅地区に出店することも計画。実現すれば、対面販売が持つメリットと、手軽さと広い商圏を持つネット通販の強みが融合した新たなビジネスモデルとして注目を集めそうだ。
「子会社3社を含め、売上高ベースでは今の倍となる30億円を突破できるスキームづくりが着々と進んでいる。まずは当面の目標である20億円突破に向け、この1,2年は攻めの年にしたい」と意気込む山口進社長。新たなアイデアと卓越した提案力で市場を開拓し、ユニフォーム専門商社として九州トップシェアを突き進んできたチヨダ。今後も決して手綱を緩めることなく、新たな成長戦略へ向けたチャレンジは続く。

左から山口剛弘常務、創業者の野田耕会長、山口進社長。後継者不足に悩む企業が多い中、親子3世代に渡る継承で永続企業への礎を築く

企業DATA
所在地　〒815-0032 福岡市南区塩原2-7-5
ＴＥＬ　092-562-1221
ＦＡＸ　092-562-2511
ＵＲＬ　http://www.chiyoda-jp.com
創業　1961年8月
設立　1972年10月
資本金　1,000万円
事業内容　企業ユニフォームの卸売・小売・レンタル
年商　13億7,000万円（12年07月期）
従業員　40人
出先　（支店）北九州、久留米、飯塚

（ふくおか経済EX2014年）