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創立70周年、専門性備えた質の高い物流サービスを
国内外物流、引越の地場大手、福岡倉庫㈱は今年10月、創立70周年を迎える。2月には同社ルーツとなる徳島県美波町を富永太郎社長が訪問。行政や地域の若手経営者と交流を深めた。「今後も専門性を備えた質の高い物流サービスを提供する」と意気込む。
国内外物流、引越の地場大手、福岡倉庫㈱。昨今の業界全般の状況を踏まえ、富永太郎社長は「人材確保に力を入れる」と語る。「労働集約型産業である物流業としても、人材確保は最も重要な課題。今春、ヤフオクドームで開催された合同企業説明会に参加したほか、当社として初めて東京での企業説明会にも出展した。学生の意識は以前とは大きく変わっている」という。物流業界全体が魅力ある業界であるためにも、料金の適正化や労働時間の適正化について、早急に成果を出す必要性を訴える。
ルーツの地、徳島県美波町を訪問
今年10月18日には創立70周年を迎える同社。この春には、その発祥にまつわる貴重な機会にも恵まれた。
同社は元々、徳島県の日和佐町(現美波町)において、明治後期から大正にかけての時代に東シナ海を主漁場とした以西底引網漁業にルーツを持つ。
実は美波町では昨今、地元の歴史や町にゆかりのある人物について学ぶ取り組みを進めていて、その一環として、当時、九州出漁団のリーダーとして活躍した富永恒太郎(富永社長の祖父)氏に着目。孫である富永社長に「交流を目的に、ぜひ一度美波を訪れてくれないか」と打診し、今年2月、「九州出漁団絆プロジェクト」と題して、富永社長を招待した。
現地へは、富永社長のほか、同じく漁業団として徳島にルーツを持つ増田石油㈱(福岡市中央区大手門)の増田成泰社長、廣田商事㈱(福岡市中央区港)の廣田稔社長、㈱トクスイコーポレーション(福岡市中央区港)の徳島建征社長の3人が訪問。影治信良町長をはじめ地元の人々とディスカッションや懇親会で交流を深めた。富永社長は「我々も徳島にルーツを持つことはしっかりと認識していたが、明確な形で地元への繋がりというものを今まで持っていなかったので、地元の人々と直接知り合える非常に有意義な機会となった」と語る。中でも、美波町の神社仏閣には訪問した4人それぞれの先祖の名前が刻まれていたり、また、現地の中学校のひとつでは『遠洋漁業をひらいた父祖の』という言葉が校歌の歌詞に記されているといい、「非常に大事にしてくれている」と感慨深げだ。「70周年というタイミングで自分たちのルーツを踏まえるような活動ができたというのは、非常に奇遇な縁を感じるし、こういうつながりはぜひ大事にしたいと思っている」。
徳島県美波町役場前で。右から富永社長、廣田稔廣田商事社長、増田成泰増田石油社長、徳島建征トクスイコーポレーション社長 |
天神北ランプそばに引越しセンター移設
一方、直近の事業展開では、5月に天神北ランプ近くに引越しセンターを移設する。事務所スペース、倉庫スペースを拡張するのに伴い、効率的な業務が行えるよう、新しいレイアウトを検討中だ。
また最近では、地場電力会社の資材センターの管理や輸送を手掛ける㈱山田運輸、ならびに山口県の通運事業者である岩国通運㈱をグループ化。「今後は当社も、より専門性を高めた物流事業者として経営を進めていく予定であり、同業他社との協業も強化して、質の高い物流サービスを提供していきたい」と力を込める。
富永 太郎 社長とみなが・たろう/福岡市出身。1972年9月23日生まれの45歳。学習院大学卒。趣味はゴルフ、ヨット |
採用情報
募集職種/総合職(現場管理職)
応募資格/2019年卒
採用実績/2017年度4人、2018年度6人
採用予定/2019年度15人
問合せ先/TEL.092-611-6151
担 当/坂元
(ふくおか経済EX2018年)