（株）ウエスト

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業態開発、既存店改革ウエストの進化が止まらない

焼肉、うどんをはじめ、中華、ステーキ、カフェなどの業態の異なる飲食店を展開する㈱ウエスト。全国展開で築き上げてきた強力ブランドを海外にも発信し、新たな業態への挑戦を続けている。

新業態登場、既存店もレベルアップ

中期経営計画最終年度を迎えた。52期目を迎える今期は、次なる飛躍につなげるため足腰を固める重要な事業年度と位置づけ、目標達成に向けたチャレンジを続けている。

その中で、今期新たに投入するのが「蕎麦処 てりそば」。近年出店を強化している生そば業態「あずま」のブランド力を生かした派生業態として、“豚のてりやき風つけそば”を看板メニューに置き、本格そばを気軽に楽しむことができるよう、そば事業では初のセルフ形式の店舗を開発した。4月にチャチャタウン小倉（北九州市）への出店を皮切りに今後フードコートの展開も見据える。

それぞれの事業戦略に合わせた既存店改革の手も緩めない。これまで築き上げてきた焼肉ブランドの集大成として3月1日、本社敷地内の「焼肉ウエスト」麦野店をリニューアルし、店内の大改装に踏み切った。焼肉業態は食べ放題を中心としたファミリー向けをターゲットにする中で、近年増加傾向にある“お一人様”需要にも対応し、新たに一人専用席を導入。昼夜問わず、手軽に焼肉が楽しめる空間づくりにこだわり、飲食事業を取り巻くマーケットが目まぐるしく変化する中、時代の流れに乗り遅れることなく、既存店においてもレベルアップを図っている。

また、好調な集客を生んでいる「生そばあずま」は、関東を最重点地区として出店を加速する。このほど、関東で初めてコンビニの居抜きを利用した店舗を出店したことで、あらゆる物件を活用した出店の可能性も広がり、今後4年間で「あずま」を現在の22店舗から100店舗体制へと拡大路線を描く。

新業態の看板メニュー「豚のてりやき風つけそば」

海外へも積極チャレンジ

海外展開も意欲的だ。2015年12月、タイ･バンコクに「あずま」ブランドで進出したのを皮切りに、翌年8月、12月、同地区に相次いで生そばと焼肉業態を出店。これら既存店好調を受けて、17年5月には同エリア4店目を創作焼き鳥と生そばの新業態で挑む。さらに、今夏、アメリカロサンゼルスへ。また、ニュージャージー州でラーメン店も計画中だ。

「どの店舗においても共通するのは、明るく、食を通して3世代が集える空間づくり」と提言する若山和夫社長。それを確かなものにするため、昨年9月「店舗力向上プロジェクト」を立ち上げた。プロジェクトチームが店舗を回り、身だしなみなどの「管理力」、言葉づかいなどの「サービス力」、味・盛りつけなどの「商品力」の面から各店を評価する取り組みで、課題、要望を全社で共有し、改善に努め、個店の魅力アップを進めている。

食材の大部分を海外から輸入する同社にとって為替相場やTPP問題など不透明な世界経済が商いに影響することは今後避けて通れない問題だが、それ以上に明るい兆しがある。

うどんの堅実な業績、焼肉各店での店舗力向上、生そば店の関東地区における新規出店の加速。バンコク、ニューヨークでの店舗数拡大や新業態へのチャレンジなど前向きな話題も豊富で、あらゆる方面で機会創出し外食産業を盛り上げている。

若山和夫 社長
わかやま・かずお／千葉県銚子市出身、1948年5月16日生まれの68歳、YMCAホテル専門学校卒

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近年出店強化する「あずま」。自家製麺で打ち立てそばを3玉まで同一価格で食べられる。お試しあれ

【ＤＡＴＡ】
所在地　〒812-0887　福岡市博多区三筑1丁目5-8
ＴＥＬ　092-582-3911
ＦＡＸ　092-574-0699
設立　1966年3月
資本金　9,790万円
事業内容　飲食店の経営
年商　153億円（2016年度）
従業員　2,000人（パート、アルバイト含む）
関連会社　㈱西文、㈲河津ウエスト、㈲稲垣ウエスト
ＵＲＬ　http://www.shop-west.jp/

【採用情報】
募集職種　店舗営業
応募資格　大卒、高卒
採用実績　2016年21人
採用予定　新卒約20人
問合せ先　TEL.092-582-3911
担　　当　人事部

（ふくおか経済EX 2017より）