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約8割の機能が伊都キャンパスに移転 九州大学


18年10月に移転完了

九州大学(福岡市西区元岡)の久保千春学長がインタビューに応じ、来年春に開設する共創学部の詳細をはじめ、伊都キャンパスへの移転事業の進ちょく状況を話した。主なやり取りは次の通り。

—2017年を振り返って。

 久保 伊都キャンパスへの移転が順調に進んだ。現在、伊都キャンパス内の建物工事は約8割に到達し、終盤を迎えている。学生や教職員の約8割が伊都に移った。文系棟、農学系の理系棟も1〜2月に完成を控え、10月には機能移転も完了する。

—今春開設の共創学部について。

 久保 51年前の歯学部以来で、12番目の学部となる。定員は105人。地球温暖化、自然災害、紛争など、多面的な社会情勢の現状を学ぶほか、国際コミュニケーションを身につける講義を行う。「人間と生命」、「人と社会」、「国家と地域」、「地球・環境」の4つのカテゴリを柱に各自でカリキュラムを組成するシステムで、留学を必須とする。入試は一般、AO、推薦、国際型の4種類。面接や小論文なども評価対象とし、総合的な合否判断を行う。国際的な目線から物事を捉える力が身につくため、その経験を活かし、将来的には国家機関、地域行政、研究者に進む学生が多いと予想される。

—2018年の展望は。

 久保 キャンパス移転完了という大きな節目の年として、本学の存在、そして研究の成果を世界へと発信できる一年にしていきたい。また箱崎キャンパス跡地の検討についても、市や協議会と協議を重ねながら、より良い結果に導けるよう努めていく。

2017年12月19日発行