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10月の市内オフィス空室率は2・91% 三幸エステート調べ


周辺部から中心部への動きで横ばいに

賃貸オフィス仲介の三幸エステート㈱(東京都中央区銀座、種田充博社長)調べによると、10月の市内オフィス空室率は前月比0・02ポイント増の2・91%だった。前月まで15カ月連続で低下していたが、ほぼ横ばいとなった。

規模別では、基準階貸付面積が200坪以上の大規模ビルが前月比0・1ポイント増の1・5%、100坪以上200坪未満の大型ビルが前月から横ばいの2・0%、50坪以上100坪未満の中型ビルは同0・3ポイント減の5・0%となった。主要エリア別では、博多駅前が前月から横ばいの1・8%、呉服町が前月比0・2ポイント減の1・7%、天神が同0・1ポイント増の2・9%で、博多駅前、呉服町では1%台の低水準が継続している。募集賃料は前月から65円低下し坪当たり1万422円。中心部のビルでは高値傾向が定着しているものの、周辺部には浸透しておらず、募集賃料は横ばいの傾向となっている。

同社では「テナントの移転意欲が旺盛なため中心部では依然として館内増床や分室開設が目立っている。一方で周辺部では大型テナントの二次空室が顕在化し、全体の空室率はほぼ横ばいとなった。既存ビルの募集床確保は容易ではなく、18年完成予定のビルに加えて、19年以降完成予定のビルを検討し始めるケースも増加傾向にある」と分析している。

2017年11月21日発行