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九州の広域計画、社会資本整備計画が大臣決定  九州地方整備局 5本の戦略で「ゲートウエイ九州」目指す


 九州地方整備局(福岡市博多区博多駅東、鈴木弘之局長)が取りまとめた「九州圏広域地方計画」と「九州ブロックにおける社会資本整備重点計画」が3月29日、大臣決定した。
 九州圏広域地方計画は、昨年8月に閣議決定された「新たな国土形成計画」を元に作成した地域計画で、九州における今後10年間のグランドデザインと位置付ける。策定に当たっては、地域の官民で組織された「九州圏広域地方計画協議会」の協議内容が土台とされた。計画のタイトルに「日本の成長センター『ゲートウェイ九州』~新しい風を西から~」と銘打ち、5つの戦略から構成される12プロジェクトを取りまとめた。アジアとの交流機能強化に向けた博多港の機能強化、福岡空港滑走路増設計画などのインフラ整備をはじめ、九州新幹線西九州ルートの整備や東九州自動車道の開通を見据えた九州圏内の交流強化などを方針に盛り込んだ。
 「九州ブロックにおける社会資本整備重点計画」では、昨年9月に閣議決定した「社会資本整備重点計画(全国計画)」を受け、2020年度までの九州圏内の社会インフラ整備事業等を取りまとめた。振興する分野ごとに事業を分類しており、産業経済活動・地域間交流ネットワークの整備では、九州横断自動車道延岡線、熊本天草幹線道路などの事業を挙げ、離党・半島、中山間地域の生活インフラ整備では、山之口スマートIC整備や特定道路のバリアフリー化、災害リスク対策では、鶴田ダム再開発事業、生活道路でのハンプ設置などの整備事業を挙げた。
 同日、鈴木九州地方整備局長から、麻生泰九州圏広域地方計画協議会会長(九州経済連合会会長)に、国土交通大臣決定書が手交された。麻生会長は「広域計画のタイトルに、私が常々訴えてきた『新しい風を西から』という言葉を盛り込んでいただいたことで、我々地方の思いが伝わったものと感謝している。協議会でも、これまで以上に密に連携・調整を図りながら計画の推進に努めていく」とコメント。鈴木局長は「九州における国土形成に関する方針・目標・主要施策が、地域による協議内容を踏まえて策定されたことは、大変意義深い」と話した。