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冷暖房の「風」が脳活動に与える影響を解明 KFTと九州大学


快適性を客観的に評価

冷暖房システム開発のKFT㈱(福岡市博多区店屋町、二枝たかはる社長)は9月14日、九州大学基幹教育院の岡本剛准教授と共同で論文を発表し、冷暖房使用時に生じる風が脳活動に及ぼす影響を世界で初めて明らかにした。

脳波や心理時間、皮膚温度の測定・分析によって快適性を判断する客観的な指標を提示するとともに、この基準に従って初めて冷暖房の風の有無が快適性に及ぼす影響を評価した。結果、冷房・暖房を問わず風の無い方が、脳波のガンマ波、ベータ波の振幅が低くなり、より早く時間の経過を感じることが分かった。高いガンマ波は強い不安状態を反映しているという報告があることから、冷暖房下において風が無い方が心理的に平穏な状態でいられることを示唆している。

KFTは壁と天井、ラジエーターの表面に特殊セラミックでコーティングし遠赤外放射の作用で体感温度をコントロールする室内環境システム開発した冷暖房システム「光冷暖」を開発。無風でほこりが舞わず、また省エネであることから戸建て住宅、クリニック、マンションなどへの導入が進んでおり、今回の検証結果を受けさらなる拡販に弾みをつける。同社では光冷暖の効果を開発当初から研究しており、農業分野での活用・研究も進めてきた。

同社は1999年3月設立、資本金1億円。

2017年10月17日発行