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4月の市内オフィス空室率は3・53% 三幸エステート調べ


10カ月連続で最低値更新

賃貸オフィス仲介の三幸エステート株式会社(東京都中央区銀座、種田充博社長)調べによると、4月の市内オフィス空室率は前月比0・07ポイント減の3・53%で、10カ月連続で統計開始(95年1月)以来の最低値を更新した。

規模別では、基準階貸付面積が200坪以上の大規模ビルが前月から横ばいの1・7%、100坪以上200坪未満の大型ビルが同0・2ポイント減の2・8%、50坪以上100坪未満の中型ビルは前月から横ばいの6・6%となった。大型ビルは統計開始以来初の2%台となった。主要エリア別では、博多駅前が前月比0・2ポイント減の2・5%、呉服町が同0・1ポイント増の2・2%、天神が前月から横ばいの3・8%で、「博多駅前」は3%を下回ってからは低下スピードが加速している。募集賃料は前月比82円増の坪当たり1万594円。募集床不足が広く認識され、賃料を大幅に引き上げるケースやフリーレントなしの契約も増加傾向にあり、貸手優位の市況感が広がっている。

同社では「募集床不足からテナントの動きは鈍化しているが、小口テナントの館内増床などにより空室率が低下した。移転意欲に反して選択肢が極端に少ない。主要ビルでは館内増床の余地も乏しく、割高な賃料条件で成約するケースや、築年数が経過したビルへ移転する事例も出始めている」と分析している。

2017年5月30日発行