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売上高9・8%増3417億円で過去最高 九電工


工事コスト削減などで経常利益16・8%増

株式会社九電工(福岡市南区那の川1丁目、西村松次社長)の17年3月期連結決算は、売上高は前期比9・8%増の3417億7100万円、経常利益は同16・8%増の321億8700万円で増収増益だった。

売上高、各利益指標のいずれも過去最高業績を更新。工事受注高は前期比3・9%増の3777億6900万円。特に力を入れてきた首都圏の大型工事開拓をはじめ、営業・技術の両面から受注獲得率の向上に務めたことが売上高をけん引したほか、大幅に増加した期首の手持工事が順調に推移したことも大きかった。また、利益面では工事コスト削減や施行戦力の強化による工事採算性向上の取り組みが奏功し、営業利益は同22・0%増の307億3200万円、当期純利益は同24・6%増の222億9700万円といずれも大幅増益。また営業利益、経常利益、当期純利益は5期連続の増益となった。

セグメント別の売上高は、主力の設備工事業が同10・9%増の3289億1500万円、その他事業は同12・8%減の128億5500万円だった。

西村社長は好決算の背景について、「受注は首都圏の伸び率が最も高く、売上全体の20%を占めるまでに成長した。一方で、地元九州でも空港関連工事や再開発など、大規模な受注を好調に獲得している」と話し、「工事需要が旺盛な分、人手不足が顕在化してくることも予想されるので、最近は技能工の採用を強化している。特に今後は、女性技能工の採用・育成に力を注いでいきたい」と方針を語った。

2017年5月16日発行