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売上高2・6%増の516億円  山下医科器械    2年ぶりの増収増益


 医療機器商社の山下医科器械株式会社(福岡市中央区渡辺通3丁目、山下尚登社長)の2016年5月期連結決算は、売上高が前年同期比2・6%増の516億1500万円、経常利益が3・1%増の6億3500万円で、2年ぶりの増収増益となった。
 主力のSPD(医療材料の物流管理システム)事業では、医療機関での消耗品管理の効率化やコスト削減提案など医療機関に対する経営支援強化に取り組んだ。このほか「MIT推進部」を新設、医療ITメーカーとの合弁会社と連携し、電子カルテなどの販売推進を進めたことなどから増収増益となった。
 今期は、医療機関に対してコスト削減や高付加価値サービスの提案を積極的に取り組むほか、9月に長崎TMSセンター(長崎県諫早市)を開設するなど物流体制の強化で、迅速で安定した物流サービスの提供と基盤事業のSPD事業の拡大を図る。また病床機能の分化・連携や在宅医療・在宅介護の推進で「ヘルスケア事業推進部」を新設し、同グループが出資する国内の新興企業が開発した介護関連製品の取り扱いを予定。整形分野で子会社事業の強化、循環器事業拡大、医療モール事業の収益向上に取り組み、売上高は6・0%増の546億9500万円を、利益面は長崎TMSセンターの開設に伴う先行費用(人件費やリース料、原価償却費など)の発生や営業人員増加の人件費増加などから経常利益は23・1%減の4億8800万円を見込んでいる。