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ニホンベンリシカイキュウシュウシブ
日本弁理士会九州支部
〒812-0011 福岡市博多区博多駅前2-1-1 福岡朝日ビル8F [MAP]
TEL:092-415-1139
http://www.jpaa-kyusyu.jp/知的財産の専門家として充実のサポート体制目指す
東京に本部を置く日本弁理士会の九州エリアの統括拠点として、福岡県を中心に活動する九州支部。2017年度からは認知度向上を図るべく広報室を設けるなど、地場企業や個人事業者に向けたPR活動を積極的に実施している。
弁理士制度発足から九州支部設立までの歩み
1899年施行の「特許代理業者登録規則」から始まる歴史ある国家資格「弁理士制度」。1909年には「特許弁理士」の資格を有する者のみ特許局への手続きが可能と定められ、その後1921年に弁理士法が公布。呼称が「特許弁理士」から現在の「弁理士」へと変わり、その翌年5月に設立された日本弁理士会は、全国9カ所に支部を置く士業団体へと成長を遂げた。
福岡市博多区に拠点を置く九州支部では、九州地方委員会としてスタートした1982年の発足以来、数回の組織編制を経て2005年に誕生。2015年に設立10周年を迎えたのを皮切りに、各県単位での活動を促進する地区委員会を創設し、鹿児島県との知財支援協定締結の実現や九州各県の中小企業診断士との連携開始など、外部関係機関との関係を深める礎を築いた。
九州8県を拠点に知的財産制度の普及活動に注力
福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県の8県に亘って活動する同支部は、2003年頃から行政との連携にも注力しており、すでに九州5県(福岡、大分、熊本、佐賀、鹿児島)と提携を結実、それ以外の県とも協議を進めている。加えて地域や県の特性に合った知財セミナーも開催しており、地場企業の事業マッチングをコーディネートすることで、地域に根差した支援体制の拡充を図っている。
本拠地である福岡においては、2006年に最初の知財支援協定を締結して以来、3年毎に更新されており、今もなお継続している。また、県と福岡県知的所有権センターとの共催事業として、同支部の弁理士が講師を務めるセミナーの開催や、知財総合支援窓口への相談員の派遣、高校や高専における出張授業など、知的財産の普及啓発活動にも積極的に取り組んでいる。
最近では、中小企業向けに知財制度の活用を促す「知財キャラバン」や無料相談会にも力を入れている同支部。知財キャラバンとは、最大3回まで利用できる弁理士の無料派遣制度で、コンサルティングスキルを持った弁理士によって、1回目に現状のヒアリング、2回目に課題の拠出、3回目に戦略を提案するサービスのことだ。
同会では、こうした取り組みが中小企業の眠っている知的財産を発見できる貴重な場であるとし、今後も活動を活発化していく方針を掲げている。
中小企業の利益拡大目指して
「特許」や「弁理士」というと、大企業が利用するという印象が未だ強いのが現状だ。実際に、知財専門の部署を置き自社の事業戦略や開発推進を進める大半は大企業である。また、中小企業は大企業と比べ、企業活動におけるコストが限られており、知的財産や弁理士は敷居が高いというイメージを抱きがちである。ところが、上部の図を見るように、中小企業が特許を上手く活用することで、利益に貢献することができることも事実であり、社外弁理士からの知財コンサルティングを受けるメリットは大きいと言える。
「中小企業や個人事業主の中には、素晴らしい商品やサービスを持っていながらも、出願をしないまま絶好のビジネスチャンスを逸していたり、気づかないうちに他人の権利を侵害していた事例も多く見受けられる」と特許の重要性を説く同支部では、今後も相談会などを通して知財(主に発明・考案・デザイン・ブランド・ノウハウ等)の面から中小企業のサポート強化を図っていく。
[CHECK]
7月1日は弁理士の日。弁理士法の前身である「特許代理業者登録規則」施行日に由来し、1997年に制定された
(ふくおか経済EX 2017より)