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製販一体体制で日本一の住宅プラットフォーマーへ

（写真左上）安心計画が提供するVRサービスイメージ
（右上）住宅の間取りプランの生活動線をチェックするアプリ「マイルームツアー」
（左下）ウォークインホーム・プラスで作成したCG画像
（右下）商品・サービスの提案から、ソフト導入後のフォローなど総合的なサポートを実施

昨年5月、東証プライム上場の情報システム会社㈱DTSの100％子会社となった安心計画㈱。主力商品の3D住宅プレゼンCAD「ウォークインホーム」の開発元であるDTSとの相乗効果で、メーカーと販社一体の総合サービスを展開し、「生活シーン」を提案する「日本一の住宅プラットフォーマー」を目指す。

東証プライム企業のDTSグループに

大手ハウスメーカーや全国の住宅会社、工務店などが営業する際に役立つ各種ITツールやウェブサービスを提供する安心計画㈱。昨年、主力商品の3D住宅プレゼンCAD「ウォークインホーム」の開発元である情報システム会社、㈱DTS（東京都、北村友朗社長）の100％子会社になった。創業者の小山田隆広相談役から会社を引き継いだDTS執行役員を兼務する高田政和社長は「東証プライム上場企業であるDTSの開発力などのスケールメリットと、安心計画がこれまでに培った密な顧客との繋がり、関係性の相乗効果で、メーカーと販社一体の総合サービスを展開したい」と意気込む。

先端技術活用し、革新的な
コミュニケーション手法を提供

新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、住宅業界ではSNSを活用したプレ営業と言われるリアルな対面営業を実施する前に、ウェブ上で事前案内することが一般的になってきた。長年、住宅営業を支援してきた同社でも、AIやメタバースなど先端技術を用いた革新的な商品開発を強化している。
その象徴的な商品がAIを活用し、高度なプレゼン資料を数分で作成できる「マイホームロボ」だ。ウェブマーケティングを得意とする熊本県の住宅会社である㈱Lib Work（瀬口力社長）と共同開発した住宅設計の新常識を築くクラウドサービス。施主がアンケートに回答すると、AIがニーズを分析し、適切な住宅プランを提案してくれるもので、見込み客に対して短時間で高効率かつ高品質の理想的なプレゼンスタイルを実現した。また、OpenAI社が提供する「ChatGPT」を活用し、プラン提案時の案内文を自動作成する機能を搭載するなど、営業担当者全体の提案スキルが均一化に繋がる仕組みも採用している。
そして、住宅購入希望者に対しても昨年9月、住宅の間取りプランの生活動線をチェックするスマホアプリ「My Room tour（マイルームツアー）」をリリース。スマホやタブレットに無料でダウンロード可能で、多様なミッションをクリアしながらゲーム感覚で仮想の間取りをシミュレーションすることが可能。より具体的な間取りをシミュレーションしたい場合は、15の質問に回答すると、全国の工務店から現実的に「住みたい家」のプランを募れるなど、家造りの検討段階から消費者と住宅関連業者の接点を創出した。
そのほか、「住まい」にまつわる社会的課題を解決するサービスの展開も検討。「人生100年時代」と言われる中、転倒や転落、ヒートショックなど家庭内での事故が増加しているため、シニア住環境のプランニング・提案を支援する新サービスの準備も進めている。

（写真）「マイホームロボ」のイメージ

顧客ニーズに応える開発力を育み
日本一の住宅プラットフォーマーに

「生活シーン」を提案する「日本一の住宅プラットフォーマー」を目指す安心計画。住宅業界の生産性や集客向上に関するサービスの開発を加速する構えで、高田社長は「5年以内をめどに売上高、従業員数の倍増目指し、顧客のニーズに応える開発力やスピード感を育みたい」と飛躍を誓った。

高田政和　社長 たかだ・まさかず/福岡県出身。1973年9月2日生まれの50歳。96年4月㈱データ通信システム（現㈱DTS入社）。2013年4月DTS IT Solutions（タイ）Co.,Ltd.取締役社長、16年4月逓天斯（上海）軟件技術有限公司副董事長兼㈱DTS法人通信事業本部第二法人事業部長、19年4月同社法人ソリューション事業本部第一法人ソリューション事業部長、23年4月同社執行役員（現任）から、同年5月安心計画㈱社長に就任。趣味は読書、海外旅行、ゴルフ

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（ふくおか経済EX2024年）