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新社長に井川陽介専務が就任
「新10ヵ年計画の達成目指す」

井川信治　会長（左）
いかわ・しんじ／1957年8月10日生まれの66歳、愛媛県四国中央市出身、青山学院大学中退、1980年大井不動産入社、2009年同社社長、24年4月代表取締役会長
井川陽介　社長（右）
いかわ・ようすけ／1981年2月13日生まれの43歳、福岡市出身、日本大学卒、2009年大井不動産入社、20年専務取締役、24年4月代表取締役社長

4月1日付で井川陽介専務が社長に就任、井川信治前社長は代表取締役会長に就いた。
井川新社長は「50数年会社を存続できているのは、様々な方々に支えていただいたおかげ。どこの会社よりもお客様・従業員を大切にし、人の縁に感謝して業務に取り組む。その根底は堅持しつつ、変化を恐れずにチャレンジも続けたい。そして4月からスタートした新10ヵ年計画をぜひ達成したい」と抱負を語る。

23年度も業績は順調

2024年3月までの23年度も業績は好調、前期に続いて増収増益の見込みとなっている。
売買仲介は前期並みに推移、賃貸管理では、新築5棟の管理を受託して管理戸数が300戸以上増え、トータルでは約5,500戸。戸数の増加に伴って、入退去などに伴う工事も増え、売上高も大きく伸びた。これは、顧客が保有する既存物件や新築物件の新規受注によるもの。
新年度も、4月から既存物件4棟の管理を新たに受注する予定で、今年も管理戸数の増加を見込んでいる。
コインパーキングは、グループ会社のオー・エイチ・アイからの移管もあり、台数が大幅に増えた。稼働状況も、新型コロナ以前の水準に回復しており、新年度もそれらをベースに堅調な推移を予測している。

不動産価格は強気の推移を予測

また井川会長は、今後の不動産売買について「取引価格は、まだ上がっている感がある。今後も強気で推移するのでは」と見ている。
一方、賃料に関して井川社長は、「新築は結構高い家賃で募集しているが、築年数が古い物件の家賃は上がっていない。中古物件の場合にはリノベを施す等で家賃を高く設定するか、入退去のタイミングで改定していくかでないと値上げは難しい」という。
不動産買取・再販のグループ会社㈱リメイクワークスでは、昨年1棟取得して現在2棟を保有しており、その販売を進めている。新年度も取得、販売を積極的に進める考えだが、不動産価格の上昇が続いている環境下で、取得のハードルは高くなってきている状況。井川会長は「これまで対象にしていなかったマンションや更地などの案件にも今後は目を向けていきたい」考えだ。

（ふくおか経済EX2024年）