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“不動産×IT×人” 管理戸数2万戸へ

“不動産×IT×人”を企業スローガンに掲げる㈱Good不動産は今年で設立13年目を迎えた。2018年に策定した中期経営計画も折り返し、管理業だけでなくIT事業や小口化した不動産商品の展開など新たな動きを加速させ、不動産の総合サービス企業として事業を拡大。25年までに管理戸数2万戸という大きな目標を掲げている。

透明性高いサービスを追求

会社を設立した2009年当時6,700 戸だった不動産管理戸数は、わずか10年間で2倍以上の15,000戸（21年3月末現在）を突破。県下でもトップクラスの管理戸数を誇るGood不動産は、不動産売買の取引額も倍近くに伸長し、管理・売買・仲介に加えて、リノベーションを手がける、地場有数の不動産の総合サービス企業に成長した。 　「近年はスローガンに掲げた“不動産×IT×人”の取り組みが奏功し、リアルタイムな情報提供と透明性の高いサービスを追求するという当社が理想とする状態に近づいている」と話す牧野社長。例えば、同社が新たにスタートした『1%フラット管理』は、毎月の管理料が1％なうえ、原状回復費や修繕費が毎月定額（フラット）になるサービス。同社が提供するオーナー向け専用アプリを利用することで、問い合せ件数や申込み状況・送金明細の詳細をリアルタイムで確認できるなど、不動産オーナー業の収益安定化と情報の透明化を兼ね備えた賃貸管理の新プランといえる。

九州初移動式仲介店舗「ラク賃たい!」

新型コロナウイルス感染拡大で人々のライフスタイルは大きく変化した。不要不急の外出が減り、不動産業界でも仲介店舗の多くが来店客数を減らし、大打撃を受けた。
そんな中、IT重説など入居希望者の利便性を高めるサービスをいち早く導入していた同社では、来店せずに家探しができる、九州初となる移動式仲介店舗「ラク賃たい!」を昨年8月にスタートさせた。同サービスは店舗を訪れる来店客の新型コロナウイルス感染のリスクを減らすため、自宅や最寄り駅など要望の場所に移動式店舗の車両を配車。車内に設置したオンラインシステムを通じて、VR内覧など店舗内と同等のサービスを提供するほか、現地に移動して物件を内覧することもできる。
不動産業界で当たり前だった『来店』をなくしつつ従来と変わらぬ満足度を得られる同サービスの反響は大きく、昨年末には移動式店舗の車両を追加。今後も車両をふやしていく方針だという。

（写真上）築40年以上の「桜坂コーポ」は大規模改修後、ハワイのコンドミニアムを思わせるリゾート感のあるデザインに生まれ変わる （写真下）移動式仲介店舗「ラク賃たい!」の車両（左）と車内のモニター越しにスタッフの説明を聞く来店客

不動産小口化商品を販売開始

2019年12月、同社は非上場企業による免許取得では福岡初となる「不動産特定共同事業法」を取得。築古の賃貸用マンションやアパートにリノベーションを施し、入居率を引き上げた後、顧客や投資家に対して販売するスキームを準備してきた。
そして、今年7月（予定）には第一弾となる「桜坂コーポ」（福岡市中央区桜坂3丁目）の大規模修繕が完了し、実際の部屋数よりも多い数に小口化して投資資産・金融商品として販売することが決定した。
1棟売りへの投資の場合、数千万円〜数億円必要となるが、小口化商品は投資額に広がりを持たせることができ、出資者は出資額に応じて賃貸収入を得ることができる。「間口を広げることで新しいオーナーを取り込む良い機会になる」と話す牧野社長。また、築古マンションのリノベーション・再生は、今後表面化してくる空き家問題の解決にもつながるため、「当社だけでなく、同業者を巻き込むことで事業の輪を広げたい」と笑顔で語った。

牧野 修司 社長 まきの・しゅうじ／糸島市出身。１９７４年９月２３日生まれの４６歳。福岡大学工学部卒。０９年３月に同社を設立し、社長に就任。趣味は仕事とＢｏｄｙ ｍａｋｅ

採用情報
募集職種／総合職
採用実績／2019年4人、2020年2人
採用予定／1〜5人
問合せ先／TEL.092-737-1188
担当／有福、宮西、下平

（ふくおか経済EX2021年）