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PDAの観光ナビゲーションシステム 壱岐観光協会 観光案内、情報提供機能を搭載
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壱岐観光協会(長崎県壱岐郡郷ノ浦町)は、十五年度新事業として、詳細な観光案内、情報提供機能を搭載した携帯端末(PDA)利用のナビゲーションシステムを開発している。
島内の錯綜した道路体系と案内標識だけでは不十分な観光客のために、ドライバーや徒歩客を最適に目的地に誘導し、目的地沿線の観光ポイント、観光施設のガイド情報や観光協会会員施設の情報を提供できる、車載・携帯兼用の「PDA観光型ナビゲーションシステム」を開発しているもの。従来の汎用型カーナビでは観光情報量が少なかったり、 登録情報が自由に修正できなかったが、このシステムではそれを可能にし、道路、観光ポイント、観光施設など観光協会会員・百七十五カ所を中心に写真および施設紹介情報がほぼ閲覧できる。音声および音声認識、文字、写真映像、振動でのガイド機能を搭載するなど、視聴覚障害者への「ITバリアフリー」の実現を目指しており、同様の取り組みは全国初のシステム開発になる見込み。開発費用は約二千五百万円で、株式会社ランドコンピュータ(福岡市博多区博多駅東一丁目)が受託開発を進めている。九月にもテストランを開始し、早ければ十一月から一部の利用を開始する。ハード費用は本体PDAが六~七万円、GPSが二~三万円、メモリーカードが二万円で計十数万円。同協会では同PDAを百台程度用意し、利用者には一日千円程度でレンタル。三〇%程度の稼働率を見込む。
同事業は長崎県の二十一世紀まちづくり推進総合支援事業の支援を受けて、「ITアイランド・モバイル化構想」と題し、全国に先駆けて進めているプロジェクト。同協会では「近年、個人型や少グループ型の観光客が増え、目的や行動パターンも多様化している。効率的に目的地へ誘導すると同時に、観光協会会員自らで登録情報を入力・更新できるので、セールスプロモーションも展開できる。これを機に協会会員拡大を図り、将来的には壱岐観光の約七百ポイントを紹介していきたい」と話している。
2003.08.12 発行 週刊経済より