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新本店の開店半年間の売上高は425億円 岩田屋 入店客数は1100万人で遠来客拡
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株式会社岩田屋(福岡市中央区天神二丁目、佐久間美成社長)新本店の開店半年間(三月~八月)の売上高は四百二十五億円(前年比〇・二%減)となった。同期間の入店客数は一千百万人で遠方からの来客が増加した。
本店が移転し西鉄、地下鉄駅から離れたことや、郊外店オープン、閉店セールの反動減、売り場面積の減少など予想されたマイナス面に加え、八月の猛暑、台風の影響で客足が鈍り苦戦したが、売上高は当初の計画を〇・四%上回り、ほぼ計画を達成した。入店客数は一千百万人。平日と土日・祝日の格差が大きくなり、エリア別買上状況では県外を含めてアクセス一時間以上超のエリア在住の顧客が二桁増となっている。また、本・新館の回遊性の高まりにより面積効率が一九・三%アップし、前年並みの売り上げを確保した。
新本店では、新たなターゲット戦略の導入により、比較的弱いとされ ていた三十~三十四歳のトランスアダルト層(前年比七%増)、三十五~四十四歳までのアダルト層(同一〇%増)が売り上げを伸ばした。またメーンターゲット層である四十五~五十四歳のミドル層、五十五~六十四歳のシニア層も客数、買上金額ともに六%増と計画通りに推移している。一方で、商品構成を変化させたため、旧Zサイドで支持が高かった十六~十八歳のピュアヤング層、十九歳~二十四歳のヤング層が同四%減となった。旧Aサイドの中心顧客だった七十五歳以上のシルバー層は昨年並みを維持している。
買上客単価は六千百円(前年比一二・四%増)とアップし、買上数量も六・〇%増加したが、買上客数は九・〇%減少した。店内の滞留時間は、二十分から四〇分に大幅アップしている。また、AZカードの新規会員は毎月三千人以上のペースで増え、昨年よりも二倍増の二万件を獲得。新規会員はアダルト、ミドル層が全体の四〇%、シニア層が一八%を占め、県外顧客も新規で四千件以上増えた。
商品面では強化ポイントであった食料品(同一五・〇%増)や、フロ アを拡大し新しいブランドを投入した婦人雑貨(同八・〇%増)などが好調。一方で、約三〇%売場面積を縮小した紳士服(同一〇%減)や子供服(同九%減)、一割減らした婦人服(同五・五%減)は前年実績を下回ったが、買上客単価がアップするなど売場効率は改善されている。
今後は、婦人物を中心に新ショップ四カ所、新ブランド十七を投入する計画で、秋に向けてブランドの入れ替えも含めた改善、修正を実施する。また、買上顧客数を増やすため、AZカードの新規会員キャンペーンを強化し、年間七万五千人の獲得を目指す。同社では「今後は販売サービスのソフト面の充実による差別化がポイントになる。従業員の教育、意識付けをさらに強化していきたい」としている。