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10月から4県45万世帯のアナアナ変換工事に着手 九電工 06年末までに終了予定


 総合設備業の株式会社九電工(福岡市南区那の川一丁目、河部浩幸社長)は十月から、福岡、大分、鹿児島、宮崎の一般家庭を対象に、テレビの地上デジタル放送準備のためのアナアナ変換工事をスタートした。
 アナアナ変換は、デジタル放送で使用する周波数帯域を空けるため、中継局からの現在の発信周波数が変わり、各家庭の受信周波数をそれに合わせるもので、基本的には受像機の周波数を調整する作業だが、アンテナの交換などが必要な場合もある。
 同社は株式会社NHKアイテック、株式会社NTTネオメイト九州、住友電設株式会社などとのJVで総務省から四県での工事を受注、今年十月から開始し、〇六年末までに工事を終了する予定となっている。工事の対象となる世帯数は概算で四十五万世帯になるという。工事に先立ち、今年四月から、社団法人日本CATV技術協会、財団法人電波技術協会によって、他局との混信など事前調査が進んでおり、事前調査を終えたエリアから順次 工事を進めていく。同社では、アナアナ変換工事による業績への寄与の見通しは明らかにしていない。
 同社の田之上眞廣常務取締役情報通信本部長は「地上デジタル放送は国家を挙げたプロジェクトであり、その実施推進に関わることは、地域貢献の意味合いもある。三年間、一軒一軒を回って、調整・工事を進め ていくので、トラブルのないよう進めていきたい。また、アナアナ変換工事にあたっては、金銭の要求など絶対にないので、便乗商法にはくれぐれも注意していただきたい」と話している。
 同社は一九四四年十二月設立・創業、資本金七十九億百八十八万円、〇四年三月期の売上高は二千四十億二千百万円、従業員数五千七百六 人。

2004.10.26 発行 週刊経済より