NEWS

  • 地域

今春、久山町猪野に萱葺き屋根の自然食レストラン   久原本家   スローフードなど原料、生産方法などにこだわり


 調味料、明太子製造会社などを統括する株式会社久原本家(粕屋郡久山町大字久原、河邉哲司社長)は今春をめどに、同町猪野にスローフードなど原料、生産方法などにこだわった食材を用いた、萱葺き屋根の自然食レストランを出店する。
 同社は創業百十一年を迎える老舗食品関連メーカーだが、食に関する知識、危機感を一般市民に提示する食育事業の一環として、また、健康田園都市を目指す久山町の町興し事業として出店するもの。敷地面積は約千六百五十平方メートル、建物は平屋建てで、建築床面積は約五百平方メートル。近隣に駐車場スペースとして二千平方メートル程度を確保する。昔ながらの日本の家屋をイメージした萱葺き屋根の建物で、九州でも同等の大きさの旧家屋は最大規模だという。レストランは約八十席、喫茶室が三十席で、食に関して勉強するスペースも設ける予定。また、隣に六百平方メートル程度の平屋建物を建設し、物販コーナーも設ける。
 河邉社長は「一般市民の方々が食に関して学べる、見直すといった、メッセージ性の強いものをつくり上げていきたい」と話している。
 同社は一八九三年三月創業、二〇〇四年七月に株式会社くばらコーポレーションの総務部・製造部・研究開発室を引き継ぐ形で社名変更設立。グループ年商は三十七億円、グループ従業員数は百二十五人。関連会社に調味料販社の株式会社くばらコーポレーション、明太子メーカーの■椒房庵、農業法人の有限会社美田などがある。
 河邉社長は粕屋郡久山町出身、五五年四月十七日生まれの四十九歳、福岡大学商学部卒、趣味は絵画。

2004.11.30 発行 週刊経済より