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青汁など5品目で特定保健用食品の許可を取得 東洋新薬 全国単独2位のトクホ取得メーカーに
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健康食品受託メーカーの株式会社東洋新薬(福岡市博多区博多駅前二丁目、服部利光社長)は五月十二日、新たに五品目の製品で特定保健用食品(通称・トクホ)の許可を取得した。今回の取得でこれまでの総許可数 が二十五品目となり、全国単独二位のトクホ取得メーカーとなった。
商品信頼度、および消費者認知度の向上を目的に申請していたもので、今後の販売先企業の拡大に弾みをつける。今回取得したのは明日葉加工食品の「明日葉青汁コレスリン」、キャベツ発酵エキス配合食品の「シルエスティ」と「ルックスベリー」、大麦若葉加工食品の「恩恵青汁」と「恵天青汁」の五品目で、明日葉青汁での許可取得は全国初となる。同社は「多数のトクホを取得してきたが、今回新たな取得でトクホ青汁のラインナップがさらに充実した。堅調な伸びをみせながらも新規性が希求される青汁市場だけに、差別化が図れる独自商品として打ち出していきたい」と話している。
特定保健用食品とは、その食品の含有成分が、科学的試験結果に基づいて健康に有用な機能性があると厚生省が認め、食品に「健康表示」(健康への効用を示す表現)を付けることを許可した食品。一九九一年に厚生労働省栄養改善法 第十二条第一項に基づき制定された。現在、同食品の市場規模は出荷ベースで約二兆円といわれており、二〇一〇年には約三・二兆円市場への成長が見込まれている。現在トクホ取得数の最も多い企業が株式会社ヤクルトで、三位が日清食品株式会社、四位が株式会社ロッテ、カルピス株式会社となっている。
10年で300億円投じ鳥栖市に工場増築を計画
また同社は、今後十年間で鳥栖市弥生が丘三丁目の自社工場隣接地に約三百億円を投じ工場を増築、その第一弾として二〇〇七年までに、約八十億円をかけ物流センターと第三工場を建設する。
大規模な健康食品・化粧品製造事業の拡大を見据えたもので、急速な伸張をみせる健康食品市場において供給能力の増強を図るもの。
今回建設する場所は同社の第一・第二工場(計延べ床面積一万四千平方メートル)と同じ鳥栖北部丘陵新都市内。このほど新たに取得した三万七千五百七十四平方メートルの用地に、自動管理倉庫機能を備えた物流センターと、健康食品と化粧品の新ラインを備えた工場を二〇〇五年末から〇六年にかけ順次着工し、物流センターは〇六年度、第三工場は〇七年度中の操業開始を予定。将来的には約三百人の人員配置を目指すという。
またすでに同都市内で新たな土地の取得準備も進めており、十年後に は敷地面積を十万九千四十六平方メートルまで拡大し、現在の十倍にあたる生産規模にする計画。服部社長は「三月の第二工場完成に引き続き、新たなプロジェクトを始動できることを嬉しく思う。社業のさらなる拡大、発展と地域貢献を目指し社員一同頑張っていきたい」と話している。
同社は一九九七年設立、資本金五千万円、売上高七十二億円(〇五年 三月期)、従業員数は三百人。
服部社長は愛知県出身。五四年九月十五日生まれの五十歳。名城大学商学部卒、趣味は釣り、音楽鑑賞。
2005.5.31 発行 週刊経済より