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経常益が4.36倍の31億円、当期純利益も2期連続増益に 九州リースサービス 売上高は8.8%減の308億円
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福岡証券取引所上場の株式会社九州リースサービス(福岡市博多区博多駅前四丁目、榎本重孝社長)の〇五年三月期連結決算は売上高が前期比八・八%減の三百八億二千百万円、営業利益が同二七・五%減の十四億六千四百万円、経常利益が同四・三六倍の三十一億一千二百万円となった。また、財務体質の一層の健全化と強固な収益体制の確立のため、固定資産の減損に係る会計基準の早期適用に伴う減損損失二十億一千八百万円を計上したが、当期純利益では同四三・九%増の十億三千七百万円と二期連続の増益となった。
事業別に見ると、不動産賃貸料収入は増加したが、ファイナンス・リース部門における賃貸料収入の減少により、売上高が前期比一二・六%減の二百六十五億八千三百万円となり、営業利益は同一五・五%減の十九億四千百万円となった。
リース事業のうちファイナンス・リース部門は通信機器や商業・サー ビス業用機械設備の取り扱いが伸長したことから、リース取扱高は同三二・八%増の百九十六億四千四百万円となったが、リース資産残高は前期末比八・二%減の四百二十六億五千万円となった。また、割賦販売部門は取扱高が前期比三四・六%増の七十五億四千百万円と増加し、割賦債権残高は前期末比八・一%増の百十九億七百万円となった。一方、賃 貸用不動産は減損損失二十億一千八百万円を計上したが、安定収益確保の観点から新たに五十三億八千万円の取得を推進し、その他の賃貸資産残高は同一三・五%増の二百五十六億八千二百万円となった。
融資事業はSPC(特別目的会社)を活用したプロジェクト融資や消費者金融業者向けの融資など新たな資金需要の開拓により、貸出実行高は前期比一二一・三%増の三百一億三百万円と増加し、貸付資産残高は前期末比九・一%増の四百六十八億三千四百万円となった。この結果、売上高は貸付残高の増加および収益性の向上により、前期比一八・四%増の十六億六千百万円となったが、営業損益は貸倒引当金繰入額の増加により、六億八千万円の赤字となった。
フィービジネス事業は不動産関連サービスの提供、自動車リースの紹介などを中心に好調に推移し、売上高が前期比四三・二%増の十億六千五百万円となり、営業利益が同二〇・八%増の七億五千七百万円となった。
その他の事業では、販売用不動産売却収入の増加により、売上高が前期比二三%増の十五億千百万円となったが、営業損益は販売用不動産に係る営業費用の増加により、二億九千五百万円の赤字となった。
なお、これまでその他の事業に含めていた生命保険の募集、自動車リースの紹介、不動産関連サービスの提供、損害保険代理業などの手数料収入事業は、事業拡大のため前期よりフィービジネス事業として集約し、収益の新しい柱として拡充を図る。また、今期は連結で売上高が前期比五・九%減の二百九十億円、経常利益が同三・六%減の三十億円、当期純利益で同一八九・一%増の三十億円を見込んでおり、配当は前期配当額に二円五十銭を加えた一株あたり五円の増配を予定している。
2005.6.7 発行 週刊経済より