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早良区百道浜3丁目に24階建高齢者マンション   西部ガス   介護事業に新規参入


 西部ガス株式会社(福岡市博多区千代一丁目、小川弘毅社長)は、同市早良区百道浜三丁目に高齢者を対象にした介護付有料老人ホームを備えた二十四階建てマンションを建設する。着工は来年一月、完成は二〇〇七年十二月の予定。
 グループの新規事業として遊休地の有効活用とともに介護事業に参入するもので、今月下旬には資本金四億円で事業運営会社・西部ガスライフサポート株式会社を設立する。場所は福岡市博物館の南側、〇三年に閉館した西部ガスミュージアムの跡地で、地下一階地上二十四階建ての高層マンション(約百五十室)を建設、一般居室が百二十室、要介護者向けは三十室になる。全室バリアフリー仕様で、食堂や大浴場、展望ラウンジなども備える。入居一時金、管理費などは未定。同社では「当社グループの強みがいかせる新規事業として介護事業に参入することで、より地域に根ざした企業グループを目指す」と話している。

売上高が前期比1.6%増の1361億円に
 また、同社の二〇〇五年三月期連結決算は、売上高が前年同期比一・六%増の千三百六十一億七千八百万円、経常利益が同一・一%増の五十九億三千六百万円の増収増益だった。単体では売上高が同〇・四%減の千三十億四千二百万円、経常利益が同一三・三%増の三十八億九千五百万円の減収増益だった。
 猛暑による家庭用ガス販売量の減少や原料費調整制度に基づく料金単価の下方調整の影響から単体売上高は減少したものの、連結子会社が増加したことなどから連結では増収となった。さらに経常利益についても、原油価格高騰の影響により原材料費等が増加したが、退職金制度の変更やグループ各社での一層の合理化・効率化などにより増益となった。今期は連結で売上高が千四百三十億円、経常利益が八十億円の増収増益を、単体でも売上高千八十億円、経常利益五十五億円の増収増益を見込んでいる。

福岡と大牟田を結ぶパイプライン「福南幹線」建設へ
 また同社は、福岡と大牟田を結ぶガスパイプライン「福南幹線」を建設する。
 経営効率化と供給安定性の向上を図るもので、計画延長は約九十平方メートル、事期間は二〇〇六年九月~二〇一〇年十二月の予定。ルートは未定で、詳細は今後、沿線自治体や道路管理者と協議のうえ決定する。
 現在、熊本地区では大牟田からのパイプラインによる供給と同社熊本工場での生産によりガスを供給しているが、福岡地区との導管によるネットワーク形成は長年の課題だった。一方、天然ガスの需要は近年、環境問題に対する関心の高まりなどにより、産業用を中心に大幅に増加している。この傾向は特に熊本地区や久留米ライン沿線について顕著であり、供給能力の向上が求められている。西部ガスでは、天然ガス転換完了を契機に、福岡と大牟田を結ぶパイプライン「福南幹線」敷設により、福岡地区を核にして北九州地区から熊本地区までをカバーする広域導管ネットワークの形成を目指す。

2005.6.14 発行 週刊経済より