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東京証券取引所と福岡証券取引所に同時上場   福岡リート投資法人   国内初の地域特化型リート”として”


 株式会社福岡地所系列で投資法人の福岡リート投資法人(福岡市博多区住吉一丁目、松尾正俊執行役員)は、六月二十一日に東京証券取引所不動産投資信託証券市場および証券会員制法人福岡証券取引所不動産投資信託証券市場に同時上場を果たした。
 今回の上場は、福岡都市圏を中心とする九州地域にのみ特化したリートとしての知名度アップを図ったもの。コード番号は8968 新証券コード(ISIN) JP3046240002、銘柄略称は「R‐福岡」。
 発行済口数は九万五十口(六月二十一日現在)、出資総額は四百七十四億六千九百万円。売買単位は一口。また、上場時発行口数は七千口、上場時売出口数は五万九千百口、オーバーアロットメントによる売り出しが四千口、公募、売出価格が八十八万円、初値は九十一万円となった。投資の基本方針として、福岡を中心とする九州全体(沖縄県を含む)、および山口県を投資対象エリアとする地域特化型不動産投資信託を展開する。また、保有ポートフォリオ物件の六七・八%が商業施設(物件名:キャナルシティ博多、パークプレイス大分、サンリブシティ小倉、キャナルシティ・ビジネスセンタービル、呉服町ビジネスセンター)。同法人の資産運用は株式会社福岡リアルティ(博多区住吉一丁目、同社 長)が代行する。
 株主の構成は福岡地所が四六%、エフ・ジェイ都市開発が一二%、九州電力が一〇%、ロイヤルが七%、福岡銀行、西日本シティ銀行、西日本鉄道、西部瓦斯、九電工がそれぞれ五%を有している。
 松尾正俊執行役員は「投資家の声にもあるように、リート市場はこれから着実に成長すると見込んでいる。九州地域に限定したリートが当法人の強み。地場経済の活性化、株主への利益還元につなげていきたい」と話している。
 同法人は二〇〇四年七月設立。従業員数は二十人。オーバーアロットメントとは企業が公募・売り出しを実施する際に、公募・売り出しの数量を超える需要があった場合、主幹事証券会社が対象企業の株主等から一時的に株券を借りて、公募・売り出しと同一条件で追加的に投資家に販売することをいう。
 不動産投資信託とはREIT(Real Estate Investment Trust)と呼ばれるもので、投資家から広く募集した投資資金により、賃貸オフィスビルや賃貸マンションなど安定した収益を生んでいる不動産を取得し、その管理・運営により生じた収益を投資家に配分するというもの。

2005.6.28 発行 週刊経済より