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印刷可能な爪研磨材で東急ハンズなどに納入開始   アリーナ   06年8月期売上高1億円見込む


 爪研磨材の企画製造・輸入販売を手がける株式会社アリーナ(福岡市早良区百道浜2丁目、津野孝社長)は、06年12月から日用雑貨大型専門店「東急ハンズ」 新宿店に印刷が可能な独自の爪研磨材「磨くネイルグロス キュピカ」の納入を開始、06年8月期に約1億円の売上高を見込んでいる。
 同製品は同社と韓国メーカーで共同企画・開発し、今年2月から生産を開始。9月には数社の代理店が決定し、首都圏の量販店で納入を開始したもの。納入を開始したのは「東急ハンズ」が新宿店、その他主要店舗についても来年度からの納入予定で、さらなる販路拡大を目指す。
 同商品は従来の無地が主流だった爪研磨材に、韓国メーカーが開発した特殊インクを使用すれば表面部分が印刷可能になるのが特徴。従来の爪の研磨剤では印刷することで研磨部分がインクで覆われてしまい、インクが塗布された表面は研磨効果がないために、無地のものが主流だった。同社が開発した特殊インクを使用すれば、表面部分の酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)に印刷が可能。
 「爪磨きとしての機能を果たしながら、様々なキャラクターの絵や写真を掲載することができる。企業のロゴマークなどを掲載し、販促にも使用できる。さらに簡単に誰でもどこでも使えるように携帯できるので、特定の層に限らず小学生や、時間のない方、マニキュアが出来ない方など幅広く取り込むことができる。」(津野社長)という。
 同商品は小学生からシルバー世代まで全ての女性を対象にしている。有名キャラクターを有する大手企業でも販促ツールとしての採用が決定しており、今後は人気キャラクターなどを印刷し、多数の商品開発を目指している。
 同製品は表面と裏面がある厚さ七ミリ程度のカード状。裏面のヤスリ部分で爪の表面を粗磨きした後、酸化アルミニウム(以下アルミナ)を塗布した印刷面 で、研磨した爪の表面を再度研磨し、爪の表面に光沢を発生させる。

 国内と中国で特許を申請

 また同社は現在、日本国内と中国での特許を申請している。
 これはさらなる国内での販売網の拡大と並行して、コピー品の防止を狙ったもの。印刷が可能な研磨剤として認知度は序々に高まっており、国内のほか、中国からの類似商品の逆輸入防止や、また中長期的な中国への進出計画もにらみ、中国でも特許を取得する。韓国では共同開発メーカーが販売権も有し、同国内で特許を申請していることから国内と中国では共同で特許を持つ。
 津野社長は「自社製品としての技術確立のための特許申請。当面は国内での販売に基盤をおいて、キュピカを普及させたい」と話している。
 同社は2005年2月設立。同年5月、福岡市経済振興局の支援認定を受けインキュベーションプラザ百道浜に入居。資本金は1,000万円。従業員数は2人。今 年度売上見込みは約1億円。
 津野社長は飯塚市出身。1965年8月8日生まれの40歳。趣味はキックボクシング。