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県内の災害、観光情報をカード一枚で提供  東京都の日本地域情報振興協会    来春めどに


 一般社団法人日本地域情報振興協会(東京都渋谷区、近藤環代表理事)は来年4月をめどに福岡県内で地域住民や観光客向けに次世代AR(拡張現実)搭載型アプリを活用した「危機災害情報ARカード」の提供を開始する。
 同アプリは広告代理店の国連社株式会社(東京都)、ソフトウェア開発のサイバネットシステム株式会社(同)、スマートフォン向けARシステム開発の株式会社エルバホールディングス(長野県)が共同で開発し、画像・空間認識技術を活用し災害情報や絵本などの同時通訳、道案内などさまざまなコンテンツを一つのアプリで利用できる。同カードは、同協会も加わり4社で開発し、全国でのサービス提供を進めている。東京都、兵庫、長野の両県で今年12月をめどにリリースする予定で、オリジナルの呼称など地域に根差した情報提供を目指しており、福岡は全国4カ所目。
 外国人旅行者が増加する一方で、天災が急増しつつある状況を踏まえ、情報をスムーズに取得でき、避難場所へ避難する緊急災害情報の整備を図る。地域住民や県外、外国人観光客が同アプリを使い、スマートフォンに同カードの表面をかざし認識させると、多言語に対応した県内の災害情報にアクセスできる。また、裏面からは飲食店や観光地などの情報も取得することができる。利用料は無料で、病院や公共施設などにカードを設置し、初回は3~5万枚を配布する計画。カードの大きさは縦5・5cm×横8・5cmとクレジットカードなどの大きさと揃え、携帯性を高めた。今後、賛同企業を募り広告などで収益性を高めていく。
 同協会は全国のタウン誌、フリーぺーパーを発行する媒体社向けに媒体制作や広告営業、企業向けに成功報酬型の広告サービスを提案している。2013年7月設立し、会員、賛助会員は46社、登録媒体数は1315誌。