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ダイエー全店にホンダ開発の大豆使用した製品納入   いなだ豆   自社ブランドの盛り返し狙う


 九州地区最大手の豆菓子メーカー、株式会社いなだ豆(大牟田市浜田町、稲田秀成社長)は3月から大手スーパー、ダイエーの全店に、自動車メーカー「ホンダ」が米国オハイオ州で生産する、遺伝子非組み換えの大豆「珠美人(たまびじん)」を素焼きにした高品質大豆製品「珠美人」を納入する。
 近年、SCのプライベートブランド(PB)商品や他の菓子メーカーとのタイアップ商品が売上高の半数以上を占めるようになり、自社ブランドが減少傾向にあることから、同製品での自社ブランドの盛り返しを狙う。
 同社では、ホンダの子会社ホンダトレーディングから同素焼き製品の国内販売権を獲得。05年12月から既存の量販店ルートで販売を開始していたが、ダイエー全店への納入を機に新規販路開拓に弾みをつけたい考え。
 ホンダは米国オハイオ州の自動車工場隣接地に、アメリカ初の食品大豆専用選別工場を建設。大豆の種子を自社開発し、契約栽培するなど一貫した管理体制で高品質かつ安全な大豆の生産に成功。その収穫量は右肩上がりで増えており、日本国内の豆腐店や豆腐メーカーにも逆輸入されている。
 ”ホンダの副業”として注目を集めるなか、「高品質を」キーワードに掲げる、いなだブランドとして、「今後は珠美人を使って第2、第3弾の新製品を開発していきたい」(稲田社長)と話している。
 同社は1956年10月設立。資本金8,400万円。従業員数が65人。05年3月期売上高が11億1,000万円。
 稲田社長は大牟田市出身。1959年10月6日生まれの46歳。日本大学法学部卒。趣味は磯釣り、日本刀鑑賞。