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約43億円をかけメキシコに新工場建設   TOTO   北米地域の生産能力2倍に


 衛生陶器製造のTOTO(北九州市小倉北区中島2丁目、木瀬照雄社長)は、約43億円をかけてメキシコ国内に新工場を建設する。本格稼動は08年1月予定。
 好調な米国市場向け販売に対応するため生産力を強化する。場所はメキシコ北東部、ヌエボレオン州内。敷地面積約10万平方メートル、建築面積約2万5,000平方メートル。従業員は約260人を予定。米国市場向けの大便器や洗面器など高級価格帯の衛生設備器具を製造する。生産能力は月産4万個。3月めどに、工場運営の同社グループ100%出資子会社「TOTO MEXICO S・A・DE C・V」を設立する。
 同社のアメリカ事業は03年の黒字化達成以来、売り上げ、利益ともに年20%程度の成長を続けており、現在の売上高は200億円を超え、同社国際事業の柱のひとつとなっている。一方で、拡大する需要に対応できず、米国市場向け商品の大半が他のTOTOグループの生産拠点からの輸入に依存している。今回の新工場建設で、北米地域での生産能力は約2倍となり、市場ニーズに柔軟に対応できる体制をつくる考え。
 また、販売面において、特に温水洗浄便座「ウォシュレット」を現在の月間2,000台から06年度中に同3,000台へ拡販する予定。このため06年度のアメリカ事業は売上高260億円、経常利益20億円を見込む。
 同社は1917年5月設立、資本金は355億7,900万円。05年3月期の連結売上高は4,841億円。
 木瀬社長は北九州市出身。47年4月生まれの58歳。京都大学教育学部卒。趣味はゴルフ、読書。