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韓国の大宇ロジスティクスなどと釜山新港初の国際合弁会社   福岡運輸   19%を出資


 冷凍、冷蔵貨物の福岡運輸株式会社(福岡市博多区空港前2丁目、島田隆士社長)は、海運業の株式会社大宇ロジスティクス株式会社(韓国ソウル市、安勇南CEO)、バイク便の株式会社ダット・ジャパン(東京都文京区関口1丁目、片山敏雄社長)と2月3日、韓国釜山新港で物流業務を展開する初の国際合弁会社を設立した。
 これは韓国政府がアジアの新ハブ港を目指し、1月に開港した釜山新港(約122万平方メートル)での物流業に参入するため参画したもの。福岡運輸は合弁会社と連携し、国内の冷凍物流の運送量の増加を見込む。
 合弁会社は「釜山国際物流センター株式会社」(Busan International Distribution Center co.LTD・通称BIDC)。資本金は120億ウォン(1,100万ドル)、韓国の大宇ロジスティクス株式会社が51%、株式会社ダット・ジャパンが30%、福岡運輸が19%を出資。釜山新港内に海外企業向けの用地3万3,000平方メートルと、1万3,200平方メートルの倉庫用地を取得。保管、物流加工・混載、海外での船積の手配を主業務とする。日本国内の輸送とリンクしたワンストップサービスを提供する。釜山港を経由して、日本の地方港に揚陸し、国内のコストをミニマイズし、在庫の調整を図っていく。BIDCによる当初の貨物は事務家具、タイル、ワイン、建材が中心となる。
 BIDCと連携し、福岡運輸は日本国内での冷凍物流の保管、配送および国内幹線輸送など、ダット・ジャパンはバイク便などでの小口輸送管理ノウハウを提供し、国内でのサードパーティ事業を担当する。また、大宇ロジスティクスは、海外からの物流の取り込みを中心に、韓国の配送ネットワークと、海外ネットワーク、海外での船積み手配などを担当する。また、韓国と日本企業をマッチングする、韓国貿易センター福岡(福岡市博多区博多駅前3丁目、韓定鉉館長)などの公的機関も、海外企業とのマッチングをサポートする。
 福岡運輸の山口善久代表取締役専務は「新釜山港は巨大なハブ港。従来の物流システムが採用していた、東京などへの一旦貨物入れに比べ、釜山新港で貨物を集積し、国内に配送するという手順をとることで、国内地方港の物流も活性化し、運賃も低価格でいける。アジアの物流が釜山港に集積することで、合弁会社も活性化するはず」と話している。
 福岡運輸は1943年12月設立、創業、資本金は1億円。05年3月期売上高は247億円。大宇ロジスティクスは1999年5月設立、創業。資本金は11億ウォン。売上高は2,050億ウォン。ダット・ジャパンは1987年6月創業、設立。資本金は4億2,975万円。従業員数は300人。05年3月期売上高は45億円。