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5月期決算は増収増益   山下医科器械   放射線機器などの売れ行き拡大で


 医療機器販売業の山下医科器械株式会社(福岡本社・福岡市中央区天神1丁目、山下尚登社長)は、06年5月期単体決算で売上高が前期比3・7%増の317億5,000万円、経常利益が同1・4%増の7億1,900万円の増収増益を見込んでいる。
 病院の新規開業支援や医業経営支援事業の営業を強化したことで、放射線機器をはじめ医療用消耗品、電子カルテなどの売れ行きが拡大し、第3四半期の業績が売上高226億5,000万円、経常利益が3億3,900万円と好調なため。同社は06年2月に東証2部上場を果たしており、上場後の業績公開は今回が初めてで、前年比は非公表。
 山下社長は「集めた資金で設備投資を進め、今後もシェア拡大に努めていく」と話している。

 2種の品質ISOを全社一括で取得

 また同社は4月10日、品質マネジメントシステム「ISO9001」と医療機器の品質マネジメントシステム「ISO13485」を、九州7県で展開する全27拠点で4月10日に取得した。
 05年4月に施行された改正薬事法により、医療機器業界において厳格な品質管理体制の構築が義務付けられたのを受け、ISO取得に踏み切った。品質マネジメントシステムを運用することで、今後さらに医療機関の経営効率化に寄与する商品やサービスを提供し、他社との差別化を図る。
 「ISO13485」は、「ISO9001」を基に医療機関特有の要求事項を加え、03年7月に施行されたもの。山下社長は「取扱商品などの品質を向上させ、顧客満足度を高めていく」と話している。
 同社は1926(大正15)年、長崎県佐世保市で創業。50年4月設立。資本金は1億8,080万円。従業員は441人。関連会社に株式会社イーピーメディックがある。05年5月に福岡本社を設立した。
 山下社長は佐世保市出身。55年1月24日生まれの51歳。熊本大学工学部卒。趣味は謡曲。