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年内に中国地区で営業所開設   山下医科器械   全国展開を開始


 医療機器・消耗品卸の山下医科器械株式会社(福岡本社・福岡市中央区天神1丁目、山下耕一社長)は、年内に中国地区で営業所を開設する。
 現在、九州・沖縄全県で営業所を21拠点置いているが、全国で医療クリニックの開業件数が増加していることから、近年事業の核のひとつに成長した医業開業支援事業を切り口に全国展開を図るもの。クリニックや医院のほか大手総合病院などの大口取引先も開拓する。中国地区では医療施設の新規開業が多い岡山、広島、山口県などを候補地に順次開設していく。従業員人数は未定だが、現地で採用する考え。また開業する営業所には、鳥栖市の物流センター内にある医療施設型ショールームを併設する予定で、実際の医療機関に見立てたショールームに取扱アイテムを並べることで提案力の向上を図る。
 医業開業支援事業は、独立開業を目指す医師に立地選定や人材採用、導入する医療機器など開業の準備から、その後の経営面までを長期的に無料でサポートし、同社が取り扱う医療機器や医療用消耗品などの導入を提案していくもの。
 山下社長は「業界の体制が変化するとともに、事業を多角化していく必要がある。医業開業支援は九州で培ったノウハウを生かして他県でも積極的に展開していく」と話している。
 同社は1926(大正15)年、長崎県佐世保市で創業。50年4月設立。関連会社に株式会社イーピーメディックがある。05年5月福岡本社を設立し2本社体制となった。06年2月東証2部に上場している。06年5月期は、売上高が324億6400万円で同5%増、経常利益が7億3800万円で同4%増の増収増益だった。
 山下社長は長崎市出身。1956年9月29日生まれの49歳。長崎大学経済学部卒。趣味はギター演奏。