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総投資額約160億円の新工場稼働   デンソー北九州製作所   07年度売上高80億円


 ディーゼル車用燃料噴射機器、カーエアコン製造の株式会社デンソー北九州製作所(北九州市八幡西区本城5丁目、柳生昌良社長)は、12月から、7月に完成した新工場を一部稼働する。総投資額は約160億円で、07年4月にフル稼働する。
 平屋建てで、延べ床面積2万300平方メートル、ディーゼル車用燃料噴射装置であるコモンレールシステムのインジェクタ部品を製造する。カーエアコン製造工場も含む設備投資額は06年度が約80億円で、07年度が40億円、建設費は約40億円。世界的な環境意識の高まりの中、排出ガス規制値をクリアしたクリーンディーゼル化が進む欧州の自動車市場からの需要増に対応する。欧州のほか、東南アジアにも輸出する。07年度は生産量200万本、売上高80億円を見込んでいる。同社は株式会社デンソーグループ(愛知県)、初の完全製造特化型企業。
 柳生社長は「世界でもここと三河にしかない技術なので、世界のマザー工場としての役割とともに、地域貢献企業としても成長していきたい」と話している。

 10年までに売上高352億円、従業員1,100人体制へ

 また、同社は2010年までに売上高352億円、従業員数1,100人体制を計画している。
 これは新工場稼動に伴い中期経営計画を打ち出したもの。今年度はカーエアコン製造で164億円、ディーゼル車用燃料噴射機器製造で24億円の売上高188億円、従業員数500人を見込んでおり、2010年までにカーエアコン製造で182億円、ディーゼル車用燃料噴射機器製造で170億円の売上高352億円、従業員数1,100人体制を目指す。柳生社長は「デンソーグループの西日本を支える生産拠点として、グローバル化の一翼を担いたい」と話している。
 同社は1993年3月創業、2006年4月設立、資本金60億円、従業員数は430人。
 柳生社長は奈良県出身、1952年6月27日生まれの54歳。早稲田大学理工学部大学院修了。趣味はスポーツジム。