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ロボット組立・検証プログラムを開発  メカトラックス    今年度中に無料配布予定


 2足歩行ロボット開発のメカトラックス株式会社(福岡市早良区百道浜2丁目、永里壮一社長)は、10月末、基本的なマウス操作だけで3次元的にロボットの組み立て・動作検証ができるパソコン向けソフトウエアを開発した。
 近年、テレビ番組やロボットイベントの開催などで、ホビー用ロボットの人気は急拡大し、高校・専門学校・大学などの教育機関でも教育的効果の高い教材として注目、専用組み立てキットや関連商品の開発が活発化しているという。一方で、ロボット本体や関連部品などに関する情報は、静止画像や図、スペックなどの文字情報だけで、動作機構や構造に精通した上級者以外には、理解しにくい内容だった。
 同社では、仮想空間上で様々な視点から、組み立てや動作干渉・部品取り付け可否のチェックなど、初級者でも視覚的に確認できるようにした。11月5日にシステムの一部のデモ公開も行った。また、ロボット関連商品の専門店が少なく、地方のホビーロボット愛好家や教育機関が、ロボット・部品の調達するのは難しいのが現状で、将来的にはネットショッピングのサイトなどと連動させるなど、流通経路の整備・拡大にも努める。本年度中にテスト・改良を加え、ホビーロボットメーカーや小売店などと共同で、ロボット・関連部品の販促ツールとして無料配布を開始する。
 永里社長は「年間数十億円といわれるホビー、教育向けロボット市場の更なる活性化を目指したい」と話している。同ソフトは2005年度福岡県ヤングベンチャー育成支援事業において、同制度を活用した九州工業大学発ベンチャー企業の株式会社ピープルメディアの協力を受けて研究・開発。
 同社は、九州大学発のベンチャー企業。ロボット技術の事業化を目標に同大学院博士課程の古賀俊亘さんが創業、05年12月設立。これまで、独自の2足歩行ロボットのほか、メカトロニクス機器を開発。中国、北米、ヨーロッパでのデモンストレーション、プレゼンテーション、日本人学校訪問など積極的に展開。