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SRPビルに九州支社・福岡技術センター  東京都のKSK    5年後は100人体制に


 半導体設計開発、各種ソフトウェア開発の株式会社KSK(東京都稲城市、河村具美社長)は2月5日、早良区百道浜1丁目に九州支社及び福岡技術センターを開設した。
 首都圏などでは理工系学生、LSI開発経験者の採用難度が上がっており、有効求人倍率、理工系学校の多さなどの面から、福岡での人材確保の優位性が高いと判断、採用拠点として開設を決めた。また、福岡市が官民挙げて半導体関連産業の振興に取り組んでおり、半導体設計、組み込みソフト設計需要が増加していることも要因。今回の拠点開設に伴い、福岡市の「企業立地促進交付金制度」を適用する予定。同支社での主な業務は、LSI関連システム開発と、九州での販路開拓となる。支社長には長山寛芳システムコア開発事業部マネージャーが就任する。
 場所はシーサイド百道郵便局東隣、福岡SRPセンタービル5階。フロア面積は206・5平方メートル。現在は常駐2人体制だが、4月までに本社からの人員を拡充し、5人体制にする。その後、中途採用を進め、07年度中に20人体制にする予定。同時に、新卒については福岡での現地採用も進め、5年後までに100人体制を目指す。また、その過程で事務所の増床も計画している。採用後の研修は、当初は本社研修センターを活用する予定だが、将来的には福岡LSIカレッジなどと連携した人材育成を計画している。
 同社は1990年にソフトウェア開発を目的に福岡支社を設置。業績悪化に伴い94年に撤退しており、福岡への進出は2度目となる。現在の支社は同支社と関西支社のみ。技術センターは本社及び東京と日本橋、同新宿、同府中市、同川崎市、横浜市、さいたま市に次いで8カ所目。
 長山寛芳九州支社長は「自治体のバックアップや企業集積の面から、LSIの開発環境としては最適。ここが成功すれば、さらにグループの開発拠点を広域化していく方針」としている。
 同社は1975年5月設立、資本金は14億4,846万円、従業員数は1,479人(グループ)。06年3月期の売上高は112億4,200万円。