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約200億円かけ工場増設  デンソー北九州製作所    08年3月に完成


 カーエアコン、ディーゼル車用燃料噴射機器製造の株式会社デンソー北九州製作所(北九州市八幡西区本城5丁目、柳生昌良社長)は、総投資額約200億円をかけ、本社敷地内に工場を増設する。完成は08年3月末、稼働開始は08年4月。
 九州の完成車メーカーの生産拡大に対応し、敷地南東側に建設する。愛知県の工場で製造していたものを現地生産化することが狙い。建物は平屋建てで、延べ床面積は2万2,000平方m。第1期のエアコンシステム工場(1万9,700平方m)、第2期のディーゼル工場(2万200平方m)に続く第3期工場で、拡張後の総延べ床面積は約6万2,000平方mになる。従来から製造していたカーエアコン、エンジンクーリングモジュール、ディーゼル燃料噴射装置用インジェクタ部品の増産のほか、新規事業としてフューエルポンプモジュール、ワイパーリンク、ウォッシャータンクなどを製造する。設備投資額は約160億円、建設費は約40億円。同社は株式会社デンソーグループ(愛知県)、初の完全製造特化型企業。
 柳生社長は「この工場拡張で、最終的な工場の形が完成する。」と話している。

 10年までに売上高480億円、従業員1,400人

 また、同社は2010年までに売上高480億円、従業員数1,400人体制を計画している。
 これは工場拡張に伴い中期経営計画を打ち出したもの。06年度決算でのカーエアコン製造164億円、ディーゼル車用燃料噴射機器製造24億円の売上高194億円、従業員数610人から、2010年度末までにカーエアコンシステム製造310億円、ディーゼル車用燃料噴射機器製造170億円の売上高480億円、従業員数1,400人体制を目指す。従業員は毎年200人ずつ採用していく。
 柳生社長は「車両メーカーによる150万台体制は線上に乗っていると思う。部品メーカーとして現地調達率70%に向けて進んでいきたい」と話している。
 同社は1993年3月創業、2006年4月設立、資本金60億1,000万円、従業員数は610人。
 柳生社長は奈良県出身、1952年6月27日生まれの55歳。早稲田大学理工学部大学院修了。趣味はスポーツジム。