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“ゆび募金型”飲料自販機の設置を推進  九州盲導犬協会    三井住友海上九州本部ビルに1号機


 財団法人九州盲導犬協会(福岡市中央区荒戸3丁目、稲田朝次理事長)は、9月から、飲料1本につき2円が自動的に盲導犬育成基金として同協会に募金される「ゆび募金型飲料自動販売」の設置を推進している。
 これは現在、全国で約7,800人が盲導犬を希望しているものの、貸与頭数はわずか1,000頭程度に過ぎず、盲導犬の育成には多くの時間と人手、費用がかかることから発案した募金システム。従来のように特定の人や企業に寄付を募るのではなく、不特定の人が日常生活のなかでジュースやコーヒーなどを購入するだけで自動的に寄付が集まり、盲導犬を誕生させる仕組み。8月末に証明システム販売、株式会社サクセスワンの荒牧功一社長が中心となって「九州盲導犬協会を支援する会」(事務局長・荒牧社長)を発足しており、同会が中心となって同自販機の設置を推進する。9月28日には、三井住友海上火災保険株式会社九州本部の協力のもと、同本部が入居する同社福岡赤坂ビル(中央区赤坂1丁目)に第1号機を設置。同会では社会貢献活動に積極的な企業やビルオーナーなどを中心に設置先を開拓するほか、設置先を募集するボランティア企業も募っていく。設置先は電気代を負担するだけで、設置自販機には設置先企業名を記したステッカーを貼るほか、同財団や同会のホームページで紹介していくという。
 荒牧事務局長は「盲導犬1頭を育成するのに自販機約700台が必要。1台でも多く設置できるよう推進していくともに、善意の情報をお待ちしている」と話している。
 同法人は1983年設立以来、盲導犬の育成・貸与事業を通して、視覚障害者の社会参加を支援。今年3月までに152頭の盲導犬の育成・貸与している。