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来年4月、ドイツに事業統括会社設立  TOTO    2009年からの欧州参入を前に


 衛生陶器製造のTOTO(北九州市小倉北区中島2丁目、木瀬照雄社長)は、来年4月、ドイツに事業統括会社「TOTOヨーロッパ」を設立する。2009年からの欧州市場参入に備える。
 同社は現在、グローバル事業を重点戦略としており、07年度から3カ年の中期経営計画で、海外事業伸長率40%増を目標に、日本、中国、アメリカ、アジア・オセアニア、欧州の「グローバル5極体制の確立」を目指している。一方、ヨーロッパの水回り市場は世界最大規模で、高級メーカーがひしめくブランド激戦区であるという。今回、同社では欧州市場を“最後の大型市場への参入”と位置付け、欧州における高級ブランドとしての地位確立を目指す。「TOTOヨーロッパ」は、ドイツ・デュッセルドルフ市に本社を置き、資本金は同社100%出資で153万ユーロになる予定。09年からの参入を前に、欧州向け専用商品の開発や販売チャネル・物流網の構築など事業基盤整備を進める。また、これに伴い、ドイツの便座メーカー・Pagette社に対してM&Aを実施。「TOTOヨーロッパ」のグループ会社として、ウォシュレットなど欧州向け商品のテクニカルセンターとする。

 シンガポールにも事業統括会社設立

 また、同様にグローバル戦略の一環で、来年4月、シンガポールにアジア・オセアニアエリアの事業統括会社「TOTOアジア/オセアニア」を設立する。
 同域内には、8カ国に10拠点を展開しており、売上高は2006年度実績で04年度比47%増と伸長しており、今後も、インド市場や中近東市場で継続した成長が見込めるという。「TOTOアジア/オセアニア」の資本金は同社100%出資で1,300万シンガポールドル。エリア内生産拠点の生産管理・購買統括や中間持ち株会社化による資本統括などを進める。これにより、現在、各拠点単位で実施している戦略の立案・推進をエリア視点で統括し、事業の効率化を図る。
 同社の海外事業は07年3月期で売上高567億円。全社売上高の約10%を占める。