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50億円をかけ久留米市に切削工具工場 富山市の不二越    12月着工、来年8月の操業へ


 大手産業機械メーカー・株式会社不二越(=ふじこし=富山市不二越本町1丁目、井村健輔社長)は、6月16日、久留米市に切削工具の新工場を建設することを明らかにし、久留米市と立地協定を交わした。土地取得費用を含む総投資額は約50億円。12月に着工、09年8月の操業を開始する。
 場所は国道209号沿い、九州森永乳業株式会社久留米工場南側の同市荒木町と藤光町にまたがる藤光産業団地内(約10ヘクタール)。敷地面積は約7万3000平方m。鉄骨造り平屋建てで、建屋面積約2万平方mの工場を建設する。工場には、自動車や電機・電子部品メーカーで使用される切削工具の生産ラインを導入するほか、産業用ロボットや工作機械、工業炉のメンテナンスやプレゼンテーションに対応できる施設を併設する。また、福岡市内の営業拠点や京都郡苅田町のサービスセンターの集約も図る。操業時の従業員数は約100人。
 同社は1928(昭和3)年12月設立。資本金160億円。産業用ロボットや工作機械、機械工具、工業炉などの製造、販売を手掛けている。グループ企業は国内外に52社(国内26社、海外26社)あり、従業員総数は5800人。07年11月期決算は、連結で売上高1936億7000万円、営業利益167億7400万円、経常利益は152億8600万円。九州地区では、トヨタ自動車九州株式会社(宮若市)や日産自動車株式会社九州工場(京都郡苅田町)、ダイハツ九州株式会社(大分県中津市)などの自動車メーカーをはじめ、九州各県の電機・半導体メーカーに産業用ロボットや工作機械などを納入している。
 同社では「取引先である自動車や産業機械メーカー、電機・電子メーカーの集積が著しい九州地区に生産から販売、メンテナンスに対応できる中核拠点を設ける必要があり、東西南北に高速道路網が充実し、九州全域へのアクセスが良好な久留米市に工場を建設することを決定した。九州全域をはじめ、東アジアや東南アジア市場を見据えた事業を展開していきたい」(経営企画部)と話している。